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2012年08月31日

WNCが探求するものは

 昨日はWrestling New Classic(WNC)後楽園大会。4・26新宿FACEでプレ旗揚げ戦を開催してから、東京で6回目の興行だが、様々な伏線を経て、ようやく本編がスタートした印象を受けた。それはTAJIRI&華名を軸とするいわゆる正規軍、AKIRA&朱里&スターバック、大原はじめ&野崎渚&黒潮二郎(昨日の大会で加入)の3派に分かれての抗争。やはり敵味方がハッキリしている方がわかりやすいし、これを大きな柱としつつ、メインテーマの「New Classicとは何か?」「プロレスの魅力は何なのか?」を模索していこうというのが見て取れた。

 本編以外にもバックパッカー・ジョーの登場は私の子供の頃の「未知の外国人選手登場!」だし、VENENOvs高橋星人の「メキシコの神vs宇宙人!」という荒唐無稽さはプロレスならでは非日常空間。どちらもプロレスでは定番の手だが、それを新しく見せてしまうところがTAJIRIプロデュースだ。あるいは他の人間が忘れてしまっている当たり前のことを独自のアレンジを加えて持ち出すのがTAJIRIプロデュースと言っていいかもしれない。

 今となってはありふれた形式の有刺鉄線ボードデスマッチをあえて「デスマッチって何だろう?」とメインに持ってきたところが昨日の大会の最大の実験。有刺鉄線に敢えて突っ込んでいくのももちろんアリで、今はそれが主流になっているが、昨日の試合では、いかに相手を有刺鉄線に突っ込ませるか、いかにそれを阻止するかという攻防が焦点になった。そこには…古~い話を持ち出せば、ジャイアント馬場vsフリッツ・フォン・エリックで、エリックの鉄の爪がジリジリと馬場の顔面に近づくようなスリルがあったのだ。それも有刺鉄線ボードをコーナーに立てかけたり、斜めに置いてみたり、あるいはキャンバスに置く…などなど、もはや新鮮味がないはずのアイテムが実はまだまだ魅力的なことを証明してくれた。これこそがNew Classicである。

 TAJIRI&華名&マイキー・ウィップリックvsAKIRA&朱里&スターバックの有刺鉄線ボードデスマッチは今日の大阪、明日の豊橋でも行われる。そこでどんな闘いのバリエーションがあるのか興味深い。

 そして来月9・20後楽園ではデーブ・フィンレーvsレイ・メンドーサJr.(ビジャノ5号)が実現する。今やヨーロッパもメキシコもWWEの影響が強くなっているが、そんな中でヨーロッパ伝統のキャッチを継承するフィンレーと、正統ルチャ・リブレ継承者のメンドーサJr.を対戦させるというのも「プロレスとは?」を模索する試み。SMASHではないWNCが掲げた“New Classicの探究”の本格始動である。

投稿者 maikai : 10:59 | コメント (0)

2012年08月27日

4分37秒に見た船木と秋山の凄さ

 昨日はリニューアル・オープンとなった大田区総合体育館でGAORAの全日本中継の解説。ここは個人的にも思い出深い会場だ。89年4月18日にジャンボ鶴田がスタン・ハンセンを倒して三冠を統一した試合ももちろん取材して週刊ゴングで記事を書いている。テレビ解説で思い出されるのは…昔の会場は冷暖房設備がなかったから、とにかく夏は暑くて、冬は寒い! 夏のTARU水は嬉しく、冬のTARU水は拷問のようだった。05年12月4日の最強タッグ最終日がジャマールの全日本ラストマッチだったこと、06年3月10日に小島聡がグレート・ムタ相手に三冠を防衛した直後に鈴木みのるが乱入、これがみのるの全日本参戦のきっかけになったこと、同じ06年の7月3日に太陽ケアが小島から三冠を奪取したことなどが思い出される。

 そして昨日は全日本40周年大会。20周年の92年にジャイアント馬場が「未来のエースになる男」としてスカウトした秋山が外敵の三冠王者として君臨し、それを奪回すべく全日本所属として立ち上がったのが新日本出身で、その後はU系、総合に進んだ船木誠勝というのだから、運命とは複雑で不思議だ。

 その注目の三冠戦は、何と4分37秒で決着。船木に凱歌が上がった。三冠史上最短の試合タイム。そうなる予感はあった。船木は秒殺をほのめかす発言をしていたし、対する秋山も通常の試合とは違う意識を持って船木戦に臨んでいた。会場入りした秋山に話を聞くと、こんなことを言っていたのだ。

「僕は結構、前日ぐらいには試合のイメージが頭の中に出来るんですけど、船木戦はまったくイメージできていないんですよ。正直、プロレスラーと試合をやるという感覚ではないですね。そこで勝つだけではなく、お客さんも満足させるのがチャンピオンの義務ですからね。このトシになって、さらに自分のプロレスの幅を広げる機会をもらいましたよ」

 河野真幸に言わせると「船木さんの相手との距離の取り方、間合い、タイミングはプロレスラーではなくて総合格闘家ですよ」とのこと。もちろん秋山もそれはわかっているはずだから、三冠戦の伝統とも言うべき“攻防のプロレス”は頭になかったはずだ。

 船木がタックルにきたところで秋山が顔面にカウンターの膝。この攻撃だけで、秋山にも“攻防のプロレス”をやる意思がなかったことがわかる。そこから先は共に“一発必倒”の姿勢。そこには観客を掌に乗せるサイコロジーとか、相手を引き出すとかの要素は一切なし。すべてを削ぎ落として、勝利に向かってひたすら全力を尽くす闘いを制したのが船木だったということだ。削ぎ落とし、凝縮した結果が4分37秒だった。

 私が凄いと思ったのは、このシンプルな闘いが観客を唸らせたことである。決してお客さんが置き去りにされていなかったのである。試合結果、タイムだけを見て批判する人もいるかもしれないが、実際に試合を観た人で、不満を持った人はいるのだろうか? 従来の“攻防のプロレス”を期待した人には不満が残った可能性はあるが、私の目には実に新鮮に映ったし、インパクトも大きかった。これまでの全日本の名勝負とは対極に位置する試合だったが、それでもこれは確かに名勝負だったと私は思う。ある意味、短期勝負はじっくりと時間をかけた“攻防のプロレス”よりも観客を満足させるのは難しいはず。その意味で、この日の船木と秋山の力量にも素直に感心させられた。

 さて、新・三冠王者の船木にはプロレスラーとしての課題は多い。昨日のような試合はいかにも船木らしくていいと思うが、王者としては“攻防のプロレス”も必要になってくるだろう。懐にナイフを持ちつつ、誰とでも闘えるプロレスラーとして、しっかりと全日本プロレスを支えてほしい。

投稿者 maikai : 12:17 | コメント (2)

2012年08月20日

極限の闘いの先に…

 8月18日、日本武道館に到着した時、リング上では藤原組長がヨシヒコと格闘(?)していた。脇固めでヨシヒコの腕をもいでしまうというシュールな結末にドッと沸く客席。10124人の観客動員は立派としか言いようがない。三四郎は「俺たちは1回の失敗も許されないんだよ。1回失敗したら、お客さんを逃しちゃうからだよ」と言っていたが、もし今回の武道館がコケていたら、イメージが急落してヤバかったかもしれないのは事実。そこでイチがバチかの勝負ではなく、1年かけてコツコツと積み上げ、きっちりと勝算のある勝負にして成功させたところにDDTの凄さがある。

 DDTは選手もスタッフも基本、楽しみながら、そしていかにお客さんに満足してもらえるか脳ミソをふり絞り、自分がやるべきことを最大限に発揮している。エンターテインメントとして考えれば、それは当たり前のことなのかもしれないが、実際に実行できるかどうかとなると別問題。その大変さを知っているからこそ、お客さんを惹きつけるぐらい頑張っているからこそ、大御所の藤原組長、藤波辰爾、そして鈴木みのるもとことん“DDTの世界”に付き合ったのだと思う。藤波&MIKAMIvsKUDO&大石真翔では、藤波と他の若い3人が使う技、試合の転がし方が全然違うのを目の当たりにしてビックリ。もちろん、藤波の仕掛けに対してKUDO、大石は対応していたし、逆に若い人間の攻めにも藤波はちゃんと対応していたが「これだけプロレスは昔と今では変わっているのか」を目の当たりにした思いだった(どちらがいい、悪いとかという意味ではなく思ったことなので、念のため)。

 休憩明け、タッグを組んだ真壁刀義とHARASHIMAの帝京大学プロレス研究会の先輩後輩コンビは本当に嬉しそうだったし、男色ディーノvs透明人間のセミは、ディーノの原点と現在を提示しつつ、きっちりとメインへのアンカーの役目を務めた。

 そしてメインの飯伏幸太vsケニー・オメガだ。この試合は賛否両論が出ているようだが、それはそれだけ凄い試合だったことの裏返しである。私は昨日の『速報!バトル☆メン』で「昔の四天王の試合を思い出した」とコメントしたが、それはもちろん、いい意味である。飯伏とケニーには試合前から「本気でぶつかり合ったら、行きつくところまで行ってしまう」という共通認識があったと思う。飯伏の1階からアリーナへのムーンサルトはあったものの、20分過ぎあたりまではお互いに制御している部分があるように感じた。だが、最後、彼らは真っ白になって闘った。それはプロレスラーとしての心意気と覚悟であり、DDT15周年の日本武道館初進出のトリを飾るという責任感であったと思う。ケニーはマイケルに「何があっても途中で試合を止めないでくれ」と言っていたという。

 その2人を誰が責めることができるのか? 安全なプロレスをやっていると「仕事しろ!」「体を張れ!」と言われ、とことんやると「危険過ぎる!」「あれはプロレスじゃない!」と言われる。これではレスラーは救われない。もちろん、彼らにストップをかけることは必要だが、それは否定という方法ではないはずなのだ。試合後に飯伏は「ケニーが心配です。こういう激しい試合はもういいかな。違った形でもっと凄い試合をやります」「大丈夫じゃないです。限界ですね。この形はMAXまできた。勝って逃げるのは嫌ですけど、自分が限界ですね」と語っていた。飯伏自身、決してこの試合が理想形だとは思っていないし、これからは違った形で凄さを表現していくことを語っていたので安心した。この極限の試合を経て、飯伏がどんなスタイルを確立していくか楽しみだ。

 さて今後のDDTだが、来年は8月17日&18日の両国国技館2連戦が決定、そして5年後の20周年には東京ドーム進出を目指す。東京ドームにしても、ただぶち上げただけ、ただの願望ではなく「そこに行くにはひとつひとつ課題をクリアしていかなければ」と三四郎は極めて現実的に考えている。大人げなさと現実を見る厳しい目が同居しているのが高木三四郎という男なのだ。

“夢を見続けよう”“夢を実現させるためには一生懸命頑張って、課題をひとつひとつクリアしていこう”“プロレスにはまだまだ可能性がある”…発するメッセージはシンプルだから、そしてそれを実際に彼らが体現するから、DDTは多くの人を惹きつけるのだと思う。

投稿者 maikai : 12:28 | コメント (0)

2012年08月19日

酒羅の会

 昨日はまず、新宿の元気回復堂で開催された天龍プロジェクトのファンイベント『天龍酒羅の会』へ。この催しでは9・26後楽園における『R-3』の公開記者会見も行われた。大将代行の鈴木みのるはVTRで登場して、Rにちなんだテーマは『Reserve』であることを発表。「リザーブは予約権だ! 天龍を棺桶に押し込むのは俺の役目」とするみのるは「だから天龍も一生懸命リハビリして俺に殴られる覚悟をしておけ!」とらしいコメント。みのる流の天龍へのエールが感じられるテーマだ。

 この日、発表されたカードは①ザ・グレート・カブキ&百田光雄vsNOSAWA論外&菊タロー②蛟龍・第3弾(5分1本勝負×3試合)=14K、西村賢人吾、杉浦透、関根龍一、本多アユム、ドラゴンJOKER(天龍プロ所属のマスクマン)③冨宅飛駈&土方隆司vs矢野啓太&THE KABUKI④嵐&村上和成=ランバージャック・デスマッチによる完全決着戦、その他、折原昌夫が中嶋勝彦とのシングルマッチを直訴、7・27後楽園で佐々木健介のパンチで病院送りになった宮本和志が現れて出場を直訴した。また、鈴木みのるのカードは後日発表される。

 記者会見後は天龍&カブキ&百田のレジェンド・トークショー。そのMCが私の役目だった。カブキ=48年9月8日生、百田=48年9月21日生の同級生で、しかも誕生日が近い。天龍は50年2月2日の早生まれだから、学校の学年では2人より1学年下。だから本当に同じ時代を生きてきた人たち。プロの世界に入ったのは天龍が一番早く、百田の父・力道山が亡くなった翌年の64年1月に初土俵、同年3月にカブキは中学を卒業して力道山亡き後の新弟子第1号として日本プロレスに入門。身体が小さかった百田は高校に進み、卒業してから独自にトレーニングを積んだ後の68年1月に日プロに入門している。先輩のカブキは「先生の息子だから、厄介な新弟子が入ってきたと思った(苦笑)」とのこと。そんな本音発言が随所に飛び出した30分間のトークショーは、大御所3人が絶妙に回してくれて、逆に私が助けられる始末。ありがとうございました!

 さて、トークショー後はイベントを中座させていただいて、週プロの松川記者とDDTに日本武道館へ。到着したのは5時過ぎで、第3試合のアイアンマンヘビーメタル級選手権ロイヤルランブルの終盤。藤原組長がヨシヒコと対峙していた…。(明日に続く)

投稿者 maikai : 11:50 | コメント (0)

2012年08月14日

虎王

 G1決勝から一夜明けた昨日、ノアを取材するためにラゾーナ川崎プラザソルに初めて行った。ここはショッピングモールのラゾーナ川崎プラザの5階にある多目的ホールで、230人で超満員札止めという「どこから観てもリングサイド!」的な会場。小さいハコだが、それだけに臨場感溢れるプロレスが楽しめる。

 メインの秋山準&鈴木鼓太郎vs潮﨑豪&青木篤志のS・A・T同門対決は4選手がスタミナ配分も駆け引きもなく真正面から全力でぶつかり合って、ユニットとしての気概、レベルを見せつけた。またセミの森嶋猛&リッキー・マルビンvsKENTA&マイバッハ谷口では、今シリーズから完全復帰のKENTAがリッキーをgo2sleepでKOしたが、試合後には背後から森嶋を襲ってgo2sleep! 大の字になった森嶋からGHCベルトを強奪して挑戦予告。さらに石森太二&小峠篤司がジュニア・タッグリーグ戦に向かってエリック兄弟相手に試運転…と、それぞれが今後に向かって動いている。

 そんな中での個人的に注目していたのは…G1優勝は逃したものの、9・23神戸でIWGP挑戦が決定した丸藤正道だ。この日の丸藤は第2試合に出場。「俺が勝てば、俺が棚橋に挑戦できるってことだよな? 俺がIWGPを獲ったら、ノアに金の雨が降るぞ!」と豪語していた“レインゲンバー”平柳玄藩を新兵器の虎王(こおう=2段式膝蹴り)で一蹴だ。

「G1で試し斬りさせてもらったから。至近距離からでもカウンターでも、どんなタイミングでも出せる。KENTA、秋山さん、杉浦の膝が効くから、違う形での膝はないかと考えていたんだけど、俺のいろんなコンビネーションの中にあれを入れればヘビー級相手でも行けるよ。IWGPを獲ったら、防衛戦はノアでしかやらないから!」と丸藤。

 振り返ると丸藤は2010年1・4東京ドームでタイガーマスクを撃破してIWGPジュニア王者になり、プリンス・デヴィットに敗れるまで半年間ベルトを保持した。1月=デヴィット、3月=金本、4月=ライガーと、丸藤の防衛戦が行われた後楽園ホール大会は常に超満員で、その頃の丸藤は新日本にとって“レインメーカー”だったと言っても過言ではない。そんな過去を踏まえて、今度はヘビー級のベルトを奪取して、奪回を狙う新日本の選手をことごとくノアに上げて防衛戦を行い、ノアに金の雨を降らそうというのだ。

 あちこちの団体に上がる丸藤の外交策は内部からも批判の声が出たりしたが、それは上がった団体の選手をノア・マットに引っ張り込むためだし、今回のIWGP挑戦決定もひとつの成果。ただし、それらの外交策が実際にノアにプラスをもたらせることができるかは、レスラーとしてリングで結果を出すしかない。虎穴に入らずんば、虎子を得ず…丸藤は虎王という新しい武器を持って虎穴に入るのだ。

 常に矢面に立たされている丸藤はレスラーとしても、ブッカーとしても正念場を迎えている。

投稿者 maikai : 12:06 | コメント (0)

2012年08月13日

レインメーカーの武器

 昨日は後楽園ホールで全日本プロレス8月シリーズ開幕戦のGAORA中継解説をしてから新日本プロレスのG1両国決勝へ。両国に到着したのは3時15分過ぎで、ちょうど第1試合のMVPvsランス・アーチャーが始まったところだった。ビックリしたのはお客さんの入り。新日本&全日本40周年記念の7・1大会ではリングサイドの放送席にいたためによくわからなかったのだが、1階奥のボックス席から会場を見渡したら、場内の照明も明るかったせいもあるかもしれないが、人がぎっちりと詰まった“昔懐かしい光景”が広がっていたのだ。主催者発表で11500人は、7・1よりも500人多い。94年~96年の3年間はこの両国で5連戦をやっていたことを考えると、その当時のプロレスのパワーがいかに凄かったかがわかる。今回のG1を足掛かりにして、あの熱が再び甦ることを願ってやまない。

 さて、肝心のリング上では大混戦の末に勝ち上がったのはオカダ・カズチカとカール・アンダーソン。開幕戦後のダイアリーで“G1は過去の実績や今現在のポジションは一切関係なく、参加選手が横一線で競う大会。その意味では何が起こっても波乱や番狂わせではないのだ”と書いた通り、この決勝カードは驚くことではないのだ。そして勝利したのはオカダ…初出場にして史上最年少24歳のG1覇者が誕生した。

 試合を見ていて感じたのは、何があってもドロップキックひとつで試合を逆転できる、お客をどよめかせることができるという“かけがえのない武器”をオカダが持っていることだ。コーナー最上段からのダイビング・エルボーもそう。これだけ多くの技がある時代に、シンプルなドロップキックで「おおっ!」と言わせ、説得力があるというのは他のレスラーにはないオカダの財産である。

 私がオカダのドロップキックを見て「これは凄いな!」と初めて実感したのは09年1月4日の東京ドームにおけるダークマッチだった。私はこの試合をスタンド席から見ていた。ビジョンに頼らず、肉眼だけで試合を追うと、いかに大きい選手が得なのか、なぜメキシコのルチャ・リブレは派手なマスク&コスチュームを身に付け、空中戦が進化していったのかが理解できる。さて、ダークマッチはお客さんがまばらで、しかもリングに集中していない時間帯だが、そな状況でも背が高いオカダは目立つ存在だった。そしてドロップキックが凄く映えていた。それがずっと私の中にインプットされていたのだ。

 ちなみその時のダークマッチ15分1本勝負のカードは稔&ミラノ・コレクションA.T.&石狩太一vs平澤光秀&岡田かずちか&吉橋伸雄。稔は田中稔として全日本のジュニア戦士として活躍し、ミラノは引退、石狩はタイチに変貌した。そして平澤はキャプテン・ニュージャパンで、オカダは“レインメーカー”オカダ・カズチカ、吉橋はYOSHI―HASHIだ。4年も経っていないのに遙か昔のような気がする。

 若手時代の色、イメージがまったくなくなっていることもオカダの大きな武器。実は8年のキャリアを持ち、その中で紆余曲折があったが、それをまったく感じさせない。あくまでも“新日本の40年の歴史の中で突如現れた本物”であり、G1では3敗を喫したが、負ける姿をイメージさせないところまで来ているのは凄い。こういう形で新しいスターが誕生したのは日本プロレス界で初めてだ。ここからどこまで進化していくか…とにかく注目していきたい。

投稿者 maikai : 12:16 | コメント (0)

2012年08月09日

馬場DVDムック第4巻は豪華3本立て!

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 今日8月9日(木)発売のDVD付きマガジン『ジャイアント馬場 甦る16文キック』第4巻はいつもより1試合多く収録されていてvsハーリー・レイス、vsスタン・ハンセン、vsブルーザー・ブロディの豪華3本立て!

 レイス戦は2度目のNWA世界ヘビー級王座獲得となった79年10月31日の名古屋・愛知県体育館でのNWA世界挑戦。山田隆さんと竹内宏介さんのダブル解説なので、画面だけでなくこちらにもジックリと耳を傾けてほしい。見どころは会心のランニング・ネックブリーカー・ドロップだ。

 ハンセン戦はベストバウトになった82年2月4日の東京体育館決戦、ブロディ戦は83年6月8日の蔵前国技館におけるPWF防衛戦。こちらの試合は憶えている人は少ないかもしれないが、第3巻のジャック・ブリスコとのNWA世界初防衛戦と同様に“隠れ名勝負”と言っていい試合。209センチの馬場と198センチのブロディが巨体をフルに使った躍動感ある戦いをしている。ちなみにこれは馬場とブロディの最後の一騎打ちでもあった。

 そしてマガジン編の連載企画『馬場さん回想録』にはテリー伊藤氏が登場。今号も買いだぞ!

投稿者 maikai : 16:15 | コメント (1)

2012年08月02日

今年のG1の注目は…

 昨日、後楽園ホールでG1が開幕した。オープニングでは後藤洋央紀がルーシュに敗れ、永田裕志はカール・アンダーソンに、真壁刀義はランス・アーチャーに敗れ、2010年の覇者・小島聡はノアの丸藤正道に敗退。天山広吉が“レインメーカー”オカダ・カズチカに敗れたのは時代の流れか。そして内藤哲也が中邑真輔相手に去年の優勝戦の雪辱を果たした。いわゆる波乱の開幕ということになるが、G1は過去の実績や今現在のポジションは一切関係なく、参加選手が横一線で競う大会。その意味では何が起こっても波乱や番狂わせではないのだ。

 さて今年の大会、私が注目しているのはオカダ、丸藤、昨日のメインで棚橋弘至に敗れたシェルトン・ベンジャミンだ。ベンジャミンはカート・アングル、チャーリー・ハースとWWEでチーム・アングルを結成していた時代から好きな選手。98年のNCAAディビジョン1トーナメントで3位にもなっている“本物”の男。G1前の特訓でオカダの俊足が話題になったが、ベンジャミンもジュニア・カレッジ時代に100メートル走の選手だったという。あの跳躍力も納得だ。このベンジャミンと丸藤の公式戦は明日3日、後楽園で実現する!

投稿者 maikai : 10:54 | コメント (1)