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2012年01月30日

日本武道館に向かって!

 昨日はDDTの2012年初の後楽園ホール大会。そう、今年は旗揚げ15周年&日本武道館初進出イヤーであり、新年から武道館に向けて一直線だ。まずは社長でありながら反体制ユニットを結成するという高木三四郎の15年間変わることのない大人げなさは大したもの。「反体制といったらこれだろう!」とCMパンクばりのタトゥーを施してWWEをパクって登場。これまたパンクの得意技GTSを繰り出す。GTSと言えば、ノアの反体制NMCのKENTAのオリジナル技でもあり、反体制を強調するには理に適っているぞ。そして高尾蒼馬は身体をクネらせてのボマイェを発射! そうか三四郎的には中邑真輔も反体制のカテゴリーに入るのだ。

 実は三四郎は咽頭炎で26日まで入院、強い抗生物質を投与したために身体には薬疹が出ていて、CMパンクばりのタトゥーはそれを隠す役目も果たしていた。この反体制ユニットは、ポジションが中途半端になっていた高尾の魅力を引き出すいいきっかけになることも考えれば、意外にイケるかもしれない。2・19後楽園では反体制の元祖とも言える反選手会同盟(のちに平成維震軍に発展)を結成した青柳政司&越中詩郎と合体して体制派(鶴見亜門GM派)の選手と対戦する『あの時の反選手会同盟』が決定。これは同日、お隣のTDCホールで開催されるSMASHでの『あの時の新日本プロレス』をパロったか? こうした遊び心がDDTだ。

 サプライズとしてはフリーになった井上雅央のほもいろクローバーZに加入したこと。果たして雅央はDDTでも雅央ワールドを創ることが出来るのか? まずは桃色クローバーZの振付を覚えることから始めないといけないだろう…。

 そして新年早々、主役交代。KO-D無差別級王座がKUDOから男色ディーノに移った。試合は男色殺法を封印してシリアスに出ようとするディーノに対し、生真面目なイメージが強いKUDOが唇を突き出したり、股間を広げてグラウンドに誘ったりの心理戦を仕掛ける意外な展開に。その後はKUDOの打撃とディーノの男色殺法がスイングし(?)、予想以上の好試合になった。男色殺法を全開にしつつも根底はシリアス・ファイトのディーノはムーンサルト・プレス2連発から、最後は捻りを加えたカンクン・トルネードならぬ男色トルネード! 敗れたKUDOは昨年7・24両国で石川修司からベルトを奪って以来、半年間で5度防衛してきた。DDTにあっては地味な王者と言われたこともあったが、しっかりと重責を担ってきたと思う。そして新たに王者になったディーノは「イロモロの、ゲイ・レスラーの私が武道館のメインを張る!」と宣言した。あの山本小鉄さんを激怒させたディーノが日本武道館のメインを張ったら、それは確かに事件。ディーノは本気だ。

 その本気のディーノが2・19後楽園での初防衛戦の相手に指名したのはアントーニオ本多。ディーノは「マッスルを破壊するため」と言ったが、指名されたアントンはHWWA(一橋大、東大、武蔵野美大を中心とした学生プロレス団体。アントンは武蔵美大の学プロ出身)時代からの自分自身の道程、そしてディーノへの想いを切々と語った。そこには10年に及ぶドラマがある。様々な本気と、ドラマと、遊び心はすべて8・18日本武道館につながっていく。

投稿者 maikai : 13:22 | コメント (1)

2012年01月25日

ALL ビチッTOGETHER in SMASH

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 昨日はサムライTVの対談番組『Versus』収録。今回、進行を務めさせてもらったのはTAJIRIvsKENSOという夢の顔合わせだ! ビチ~ッと!!

 2人はあのWWEでファイトしていた同志。03年7月17日、まだWJ所属だったKENSOはスマックダウン日本公演の横浜アリーナでトライアウトを受けた。これがTAJIRIとの初めての接点。その後、WJを飛び出した同年10月、KENSOはニューヨークで改めてトライアウトを受けて契約に成功し、04年6月にスマックダウンでデビューしている。ちなみにKENSOがWWEデビューした頃、TAJIRIはドラフトによってスマックダウンからロウに移っていたが、それでも2ブランド合同大会やプライベートでは交流があった。

 ネタバレになってはいけないので、あまり詳しくは書けないが、WWEという凄まじい競争社会にいた2人だけに話は濃いし、面白い。人間関係の難しさ、選手たちが抱える苦悩、いかにノシ上がっていくか…並みのレスラーではこのステージに上がれないと痛感させられた。

 KENSOが最初からいつものハイテンションで飛ばしたら1時間もたないのではと心配したが、気付いたら対談は1時間半以上。素のKENSO、真面目に語るKENSOは新鮮に映るのではないか。

 でも、もちろん最後は「ビチ~ッと!」節が炸裂してTAJIRIもビックリ。奇しくもTAJIRIがKENSOに出場をオファーした1月29日のTDCホールにおける『SMASH25』は仙台の『ALL TOGETHER』と同日興行。東スポ紙上でKENSOはAT出場ボイコットを宣言していたが、KENSOいわく「ALL ビチッTOGETHER in SMASH」だ。

 注目のカードは“メキシコの神”VENENOと組んでサブゥー&葛西純とのハードコアマッチ。いわば“2人の神”vs“2人の狂人”…何が起こるかわからない予測不可能なドキドキする組み合わせだ。「これは面白い!」とカードが直感的に浮かんだTAJIRIと、直感でオファーを受けたKENSO。そう、常に物事を深く考える2人だが、最終的には直感なのだ。

 ということで、放送は2月5日の23時~24時の予定。ビチ~ッと!ビチ~ッと観てください! 以上~っ!!

投稿者 maikai : 12:40 | コメント (0)

2012年01月23日

レインメーカーに感じたこと

「昨日も勝っちゃったし、今日も勝っちゃったし。チャンピオン、引っ張れよ。もっと楽しませてくれよ。悲しいよ、俺は。お前がそんなんじゃ、お金の雨が降ってこないんだよ。もっと強くなってくれ。俺のところまで来てくれよ。こんなんじゃタイトルマッチ、つまんねぇよ」

 昨日の後楽園ホールで挑発…というよりも、そう嘆いてみせたのが“レインメーカー”オカダ・カズチカ。1・4東京ドームの凱旋試合と棚橋への挑戦アピールで客をドン引きさせて、よくも悪くも存在感を発揮したオカダの戦いが土&日の後楽園2連戦からスタートした。土曜日の試合はサムライTV『速報!バトル☆メン』の仕事があったから観られなかったが、昨日の試合をみた限りでは、まずまず。連夜にわたってツームストンで棚橋をKOするというのも、本番のIWGP挑戦に向けてオリジナル技レインメーカーを爆発させる布石だろうし、CMLL主役の大会の中ではメキシコでは禁止されている技を敢えて使うというのはアリだ。ファンの意地悪な目、CMLL主体の大会という難しいシチュエーションで無難にこなしたという感じか。だが、私としては客が怒り出すほどショッパイか、逆にどよめかせるほど凄いか…それくらいのインパクトがほしかった。今のオカダに必要なことは、どうあれファンの興味をそそることなのだ。


 今のところ独り歩きしている感があるレインメーカーというキャラに関しては、両手を広げてアピールする姿はふてぶてしいが、試合のところどころでオカダ・カズチカではなく岡田かずちかが顔を出す。「金の雨を降らせて新日本を潤わすレインメーカー」なら、アピールする時や言動だけでなく、ファイトぶり、何気ない所作まで徹底しなければいけない。そこに“作り物感”があったらファンは反応しないだろう。テレビ解説席に座っていたミラノ・コレクションA.T.はかつてT2Pとして闘龍門にメキシコから逆上陸した時、キザで自信過剰なキャラを完成させていて、まったく隙がなかった。

 当たり前に考えれば、オカダはいずれ新日本を支える男。191センチの長身は魅力的だし、まだ24歳だから身体はドンドン大きくなるだろう。大型選手が少なくなった今、オカダに期待せずにはいられないのである。

投稿者 maikai : 11:52 | コメント (0)

2012年01月22日

NOW AND FOREVER

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 昨日はMC=三田さん、ゲスト・コメンテーター=天龍さん、解説=私という形でサムライTV『速報!バトル☆メン』に出演。天龍さんは2月下旬に脊柱管狭窄症の手術が予定されており、しばらくは一緒にテレビの仕事はできなくなるであろうと思うと、実に貴重な時間だった。

 約1年間、動かない身体に付き合いながらのファイトは苦しかったと思う。年を取れば体力は衰えるし、故障が出てきて当然。スポーツ選手だけでなく、一般の人も同様だ。では、そうなった時にどう生きるのか? かつての天龍革命は「一生懸命やっていれば、必ず誰かがどこかで見ていてくれる」というものだったが、二十数年が経って「自分が今現在置かれている状況の中で何ができるのか、何をすべきか」というものになったように感じる。

 今回の手術、そしてカムバックは天龍革命の新たな段階。昔からのファンは天龍源一郎の姿に自分自身がどう年輪を重ねていくかを投影するだろうし、若いファンだって“人生”というものを感じるはずだ。こんなときだから天龍さんがWARを設立した時のレボリューション・ジャケットの背文字を思い出す。それはNOW AND FOREVER。

投稿者 maikai : 16:59 | コメント (0)

2012年01月17日

あれから17年

 今日1月17日は阪神大震災から丸17年となる。17年前…震災22日後の1995年1月19日、私は大阪に赴いた。全日本プロレスの大阪府立体育会館大会を取材するためである。当時の私は週刊ゴングの編集長。東京を留守にしている間に会社や他の編集部員と連絡が取れなくなると困るので、東京駅に行く前に秋葉原で途中下車し、初めて携帯電話を買った。当時の携帯はゴロンとして、ポケットに入れるにはちょっと辛い大きさ。アナログ式で、通話の際にはアンテナを伸ばさなければいけなかった。

 去年の東日本大震災直後の全日本の両国国技館大会同様に、この時の大阪大会開催についても賛否両論が起こったが、会場には5600人(満員)のお客さんが詰めかけてプロレスを楽しんだ。馬場さんはこの日出場した全選手のファイトマネー全額を被災地に寄付することを決定、グッズ売り場には義援金箱も設置された。そしてメインでは三冠ヘビー級王者・川田利明と小橋建太(当時は健太)が60分フルタイムの激闘。2人が発したリング上からのメッセージは会場に駆けつけた観客に確かに届いていた。試合後にはゼンニッポン・コールが起こり、川田と小橋が控室に戻るまで拍手が鳴りやまなかったことを記憶している。

 私は編集後記で「“プロレスは人々に夢と希望、勇気を与えるものである”という原点を思い出せてくれた両選手、そして興行開催の英断を下したジャイアント馬場に感謝したい気持ちだ」と書いた。

あれから17年、プロレスは人々に元気を届けるという使命をちゃんと担っていると思う。来たる2月19日には東日本大震災復興支援チャリティープロレス『ALL TOGETHER』第2弾が仙台サンプラザホールで開催される。

投稿者 maikai : 13:49 | コメント (1)

2012年01月16日

ワルな近藤がイイ!

「GHCヘビーのタッグは他団体に流出、ジュニアのシングルのベルトも他団体に流出。お前ら、いい気味だよな?」とノアのファンを挑発した近藤修司。これには「お前が言うな!」という突っ込みの野次が返ってきたが、すかさず「お前らノアも、俺らと同じ想いをさせてやる。みじめだぞ~、他団体に全部ベルトを持っていかれるのは…」と“自虐ネタ”でさらに挑発&宣戦布告。やっぱりコンちゃんはイイ味を出す!

 思えば、近藤が全日本に正式入団したのは世界ジュニア王座が土方隆司からノアの丸藤正道に持ちされた後の08年10月。同年11月3日、全日本の日本武道館で丸藤に挑戦したが、残念ながらベルト奪取はならなかった。しかし、その試合は08年のベストバウトに選ばれた。あれから3年2ヵ月…大和ヒロシと共に丸藤&リッキー・マルビンと激突した近藤はブードゥー・マーダーズ時代に戻ったかのように荒っぽいファイトを見せた。そして前述の発言。さらには「ファンを含めてノアに関わる人間は下品極まりない」「器の小さい人間の集まり」という言葉も…。

 ここ何年間かは縁の下の力持ち的なイメージ強かった近藤が弾けることができる場を見つけたのは歓迎すべきこと。ノア・ファンに徹底的に憎まれて、緑のマットをかき回し、それを全日本に還元してほしい。

投稿者 maikai : 11:12 | コメント (1)

2012年01月13日

常在戦場

 昨日は銀座ブロッサムホールで『2011年度プロレス大賞授賞式』。これまではパーティー形式で行われていたが、今回は一般のファンも招待してのステージ上での受賞式、その後に関係者のパーティーという形になった。受賞式=ファンが見るイベントとなれば、これまでと違うのは当然のこと。ベストバウト賞では矢野通が司会のテレビ朝日・野上慎平アナに悪態をつき、欠席と思われた飯塚高史が私服姿で客席からステージに駆け上がって野上アナを急襲…というアクシデント。またMVPの棚橋弘至がエアギターに「愛してま~す!」も炸裂。その他、関本&岡林がアスコットタイでキメていたのがお洒落だったし、ゆずポンのゆず色の振り袖も可愛かった。

 さて、厳しい表情を崩さなかったのが武藤敬司だ。受賞式は前述のような感じで新日本主役の感は否めなかったし、全日本からの受賞者は武藤のみ。真田聖也&征矢学からアジア・タッグ王座を奪った関本&岡林が最優秀タッグチーム賞、諏訪魔から三冠王座を奪った秋山準が殊勲賞、チャンピオン・カーニバルに優勝した永田裕志が敢闘賞…全日本の会長という立場からすれば、それだけ影響力があったという意味では「してやったり」の気持ちもあるだろうが、やはり選手の立場としたら屈辱なのだ。

 ちなみに48歳8ヵ月でのベストバウト受賞は天龍の49歳3ヵ月に次ぐ記録(天龍の記録は99年5月3日、福岡国際センターで武藤に挑戦したIWGP戦)であり「若さだけではなく、体力だけではなく…そういうのを証明できたかな」と胸を張った。2011年は武藤敬司としては11試合しかしていないが「今年はもう少し多くなるかも。毎回ベストバウト狙いだよ。上がる以上はコンディションを作らないとね。ただ、単発の出樹だから本線の流れを邪魔したくないっていうのもあるよ」。

 昨年秋以降、秋山の三冠王座への色気を口にしていたが「ベルトが全部外に出てる上京だからTPOが揃えば、自ら獲りに行かざるを得ないよな。今年試合数が増えているのはその時のための準備? いや、いつだって準備はしてるよ。今日だって練習してから来たしさ。船木誠勝が好きだった言葉…常在戦場だよ」

 流出してしまったベルトを取り戻す戦い、そして『TEAMビチっと!』『GET WILD』『チーム・ディストラクション』『STACK OF ARMS』による内部のイデオロギー闘争…こうした中に武藤がどんなスタンスで参入するのか。世代交代が進む全日本にあって、これから2~3年がプロレスラーとしての最後の勝負になるはずだ。

投稿者 maikai : 12:27 | コメント (0)

2012年01月10日

プロレスという大河ドラマ

 昨日は今年初めてのサムライTV『速報!バトル☆メン』出演。話題は前日8日のレジェンド・ザ・プロレス後楽園、ブル中野引退興行が中心だった。当然、両大会とも現場で取材している。レジェンドの方は山口雅史氏とサムライTV中継の実況解説を務めた。放送は1月31日の23時からなので、ご覧いただきたい。

 さて、レジェンドの目玉は長州力vs橋本大地。昨年12月に還暦を迎えた長州が、あの橋本真也の忘れ形見と対戦したのである。長州と橋本の関係は一言では語れない。ふたりの物語のスタートは87年6月3日の西日本総合展示場だ。当時、長州はジャパン・プロレスから新日本にUターンしたばかり。この日、若手だった橋本は、長州と新日本にUターンしてきたヒロ斉藤と対戦して骨折させてしまったのだ。試合を観ていた馳によると「技術的に未熟だったというだけのことですよ」となるが、一部では「裏切って一度出て行った悪い奴らを懲らしめろ」と焚きつけられた橋本がソノ気になってやってしまったという説もある。真偽はともかく、この事故に激怒したのが長州。橋本を控室に呼びつけて鉄拳制裁を加えた。ここから橋本は長州を憎み、いつかリングでボコボコにすることを目標にした。そして89年4月24日の東京ドームに凱旋した橋本は長州に初勝利している。

 そんなギラギラした橋本を買ったのは長州だった。長州は現場監督時代、この橋本をエースにした。新日本の切り札にしたと言ってもいい。だが、方針や生活態度、言動などで長州と橋本はことごとくぶつかった。まさに愛憎入り混じった関係だ。今でも長州は橋本の話になると「チンタ、あのバカは…」と苦笑しながら話す。頭にも来ただろうが、一番愛した後輩・部下だったかもしれない。

 大地戦が決まった時に「俺は誰が相手だろうが、リングに上がる限りは姿勢は変わらないですよ」と長州は言った。でも、実際の試合ではやはり他の選手と対峙するのとは明らかに違った。ヘンにプレッシャーをかけることなく、いきなり一直線に歩を進めてロックアップ。そしてグラウンドに持ち込んでレスリング、サブミッション。まるで道場のスパーリングのような場面が生まれたのだ。通常、長州はこういうファイトはしないが、きっと大地がどれだけのレベルにいるのか確かめたかったのだろう。さらに驚いたのはバックドロップを出したこと。アキレス腱に不安がある長州がバックドロップを炸裂させたのは、05年夏にBMLのリングにおけるvs柴田勝頼以来だと思う。

「真也は真也、大地は大地。笑われないようにやっていけばプロレスラーになれますよ」と微笑を浮かべた長州。タッグ結成を匂わす言葉も出た。普通のスポーツだったら選手寿命からして親子2代と関わることはまずないだろう。そう考えるとプロレスはまさに大河ドラマだ。

 このレジェンド興行の後は隣の東京ドームシティホールでブル中野引退試合。これはブルの名前の下での事実上の女子オールスター戦だった。今は女子プロを観ていなくても、ブルたちの世代のファンも詰めかけただろうし、そういう人たちが今の女子プロに改めて興味を持ってくれたら幸いだ。ブルについては15日更新の週プロモバイル『サンデー・小佐ポン』で改めて書くので、そちらをご覧ください。

投稿者 maikai : 12:13 | コメント (1)

2012年01月05日

東京ドームで感じたこと

 1・4東京ドームは新日本1団体ではなく、今や日本のプロレス界全体が世間に示すプロレスのステータスと言っていい。あの広い空間は昔からプロレス向きではないと言われた。スタンド席からはグラウンドの細かい攻防は見えないし、選手の息づかいや汗、肉体がぶつかる音が伝わりにくい。でも、やっぱり東京ドームは欠かせないビッグショーである。だから私はドーム大会では必ずスタンドの記者席から観るようにしている。関係者サロンのモニターで観た方が細かい部分はわかるが、それでは家でテレビを観ているのと一緒。やっぱりスタンド席からどう見えるかが重要だと思うのだ。

 第1試合でIWGPジュニア・タッグ、第2試合でルチャを持ってきたのは手堅いマッチメーク。やはり動きが大きく、立体的なファイトの方が大会場では観客に伝わりやすい。割りを食ってしまったのは第3試合のオカダ・カズチカvsYOSHI-HASHI。ジュニア戦士のような空中技はないし、かといって体が凄く大きいわけでもない。加えて空白があるから2人の存在がファンに浸透しておらず、何をやっても普通に見えてしまう。結果、客席はウンともスンとも言わない状態に。若い2人にとっては辛かっただろうが、これが厳しい現実である。

 総じて感じたのは、各選手がドーム仕様の闘い方を身に付けていることだ。船木誠勝にしても普段はグラウンドでのサブミッションが多いところをキック中心の試合運びに変えていたし、誰もがわかりやすいファイトをしていた。以前、カブキさんが東京ドームの試合について「技は大きく。そして遠くの客からもわかりやすいようにゆっくりと。それから表現も大きく」と言っていたが、小さい会場だったら単調、あるいはオーバーアクションに見えるぐらいの試合がドームではちょうどいい。その意味では最もドーム映えしたのは真壁刀義と高山善廣の一騎打ち。大きな技、単純な攻防はビジョンを観なくてもスタンド席からわかりやすかった。ジャイアント・バーナードのあの大きさもやはりレスラーとしての財産である。それから武藤敬司の人気、存在感には改めて驚かされた。

 メインの棚橋vs鈴木は…棚橋が「鈴木はドーム映えしない」と言っていたが、ちゃんと映えるのが鈴木という男。さりげなくドーム映えする要素を取り入れていたし、ビジョンに惹き込む術を持っている。結果、新日本の40周年イヤーのオープニングにふさわしいメインになった。鈴木が否定しようとも今と過去のイデオロギー闘争だったと思う。そして勝ったのは…レスリング・エンターテインメントを追求する今現在の新日本プロレスを背負う棚橋だった。

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2012年01月04日

船木の本気に期待!

 全日本プロレスの正月後楽園2連戦が終わった。この2日間は内容盛り沢山! 初日2日には諏訪魔と関本が真っ向勝負、3日の3大タイトル戦はいずれもチャンピオンが防衛して全日本にはひとつもベルトが戻ってこなかった。そんな中、大森隆男の全日本再入団が決定。2・3後楽園ホールで秋山準の三冠ヘビー級王座に挑戦することが正式決定した。

 それぞれについて書いているとキリがないので、ひとつだけ。今、書きたいのは船木誠勝だ。船木は「ビチッと!とかワイルドとか…ネタでプロレスをやってるようじゃ、2度と全日本にベルトは戻ってこない。全日本のリングを闘いの原点に戻さなきゃいけない」と昨年暮れに河野真幸、田中稔と実力派ユニットSTACK OF ARMSを結成した。そしてこの正月2連戦から始動したわけだが、ユニットのリーダーになった船木から今まで決して表に出すことがなかった情熱を感じた。

 09年夏にプロレス復帰後の船木は武藤敬司を立て、超党派軍になってからは鈴木みのるに気を使い、自分を押し殺しているようにしか見えなかった。それは「出戻りの後ろめたさを感じているのか?」と思うほどだった。だが、ここにきて「今の全日本には闘いがない!」と言い切り、行動に出た。昨日の諏訪魔、近藤修司、征矢匠との6人タッグ後には諏訪魔に向かって「お前じゃ全日本のエースは無理」「俺が引っ張っていく」「大森じゃ三冠は奪回できない」と思っていることを遠慮することなく言葉にした。

 2012年の全日本のテーマはもちろん外の流出したベルト奪回だが、船木が本気になったことで、全日本内の闘いが俄然、面白くなってきた。団体内が激しい闘いによって活性化してこそ、外との闘いになった時に底力が発揮できるのだと思う。TEAMビチッと!とGET WILDが明るく楽しいプロレスを追求するなら、船木率いるSTACK OF ARMSと諏訪魔率いるチーム・ディストラクションは激しくやり合えばいい。ビチッと!やWILDとSTACK OF ARMS、ディストラクションとのイデオロギー闘争も勃発するだろう。そうしたせめぎ合いによって新しい何かが全日本の内に生まれるはずだ。

投稿者 maikai : 14:12 | コメント (0)

2012年01月02日

今日&明日は全日本の解説です!

 今日&明日は全日本プロレス後楽園ホール2連戦のGAORA中継解説。全日本の1月2日&3日の後楽園2連戦がスタートしたのは旗揚げ5年目の1976年のこと。今年で実に36年目だ。もはや日本の正月の恒例行事と言ってもいいだろう。ちなみにジャパン・プロレスが参戦していた86年には元旦から3連戦が行われている。

 さて、今年は全日本の40周年イヤー。まずはオープニング2連戦を鍵野威史アナウンサーと熱く喋ります。放送日(初回放送)は1・2大会=1月10日、1・3大会=1月14日で、いずれも22時~24時。ぜひ、ご覧ください!

投稿者 maikai : 09:11 | コメント (2)

2012年01月01日

謹賀新年

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 明けましておめでとうございます。昨年はダイアリーの更新が滞ることが多く、ご迷惑をおかけしましたが、辛抱強く付き合ってくださったことに感謝しています。今年は毎日…とは言わず、月に半分の15日は更新できるように頑張ります。

 2012年が皆様にとって良い年であることを願っています。本年もよろしくお願いいたします。

PS.写真は昨年10月、ハワイのコンドミニアムから撮った日の出です。

投稿者 maikai : 09:32 | コメント (2)