« 2009年12月 |メイン|2010年02月 »

2010年01月31日

後楽園を掌に乗せた丸藤

 昨日の後楽園ホールにおける丸藤正道vsプリンス・デヴィットのIWGPジュニア・ヘビー級戦は好試合だった。この一言に尽きる。

 共に身体能力に優れているから華麗な技はお手の物だが、それ以上に唸らされたのはスピードの緩急の付け方、ロープワーク、技の組み立てでの競い合い。お互いに「これでどうだ?」と言わんばかりに予想できないような動き、技の応用をするのだ。リストを取られた後の返しという基本的な攻防でも、それぞれに工夫を凝らして「さあ、どうだ!?」と相手、観客に見せつけるのである。身体能力+発想力の勝負と言ってもいいだろう。

 接戦の中でも丸藤は会場の空気を読んでいた。全日本の世界ジュニアを獲った時もそうだったが、丸藤の場合はどこの団体に上がっても歓迎される。先の『スーパーJカップ』もそうだったし、昨日も当初は丸藤とデヴィットに声援が半々、下手をすれば丸藤への声援が多かったようにさえ思えた。そんな中、丸藤は敢えて場外戦に出たり、ちょっと意地の悪い戦法で新日本のファンを挑発。試合後の勝利者インタビューでは、丸藤が「ちょっと喋らせろ!」と言うぐらいの野次が飛んだ。これは丸藤にとっては“してやったり”だったはず。やはり丸藤は対抗戦ムードに持っていきたかったのだろう。さらに金本らの新日本ジュニア勢が突っかかっていったのも丸藤の思い描いていた通りの図に違いない。この日の後楽園は観客も、新日本もうまく丸藤の掌に乗せられたと言っていいのではないか。

「ノア・ファンの皆さん、今日は盛大な声援をありがとうございます。そして新日本プロレスのファンの皆さん、今度はもうちょっとブーイングしてください。一言言わせてもらうと…ノアのジュニアは最強です!」と、さらにファンを煽った丸藤は、挑戦を迫った金本を「劣化版KENTA」とバッサリ。金本戦を「オヤジ狩り」と表現した。

 さらに「今日、誰も来なかったら吉橋選手とやろうと思っていたよ。目指せ、吉橋!片っ端から倒して吉橋選手に辿り着きます」という発言も。これには吉橋だって黙っていられないだろう。

 上目線で喧嘩を売ってきた丸藤に新日本ジュニア勢と新日本ファンはどう出る? 対抗戦はこれからが本番だ。

投稿者 maikai : 12:53 | コメント (3)

2010年01月29日

命日前日に蘇る世界の巨人!

 2009年の元旦、BS日テレで放映された『俺たちは忘れない…10年目の再会 ジャイアント馬場 蘇る16文キック』はオンエア直後から再放送の問い合わせが相次いだというが、今年の馬場さんの命日前日の1月30日、13時から再放送されることになった。

 この番組はかつての全日本プロレス中継でプロデューサーを務め、『スカイハイ』などのプロレス・テーマ曲ブームを仕掛けた梅垣進氏の入魂の作品。日本テレビが保管する馬場さんの5759試合から厳選したものをデジタル処理しているだけに映像も鮮明。馬場さんの日本プロレスからの独立会見や若き日のジャンボ鶴田、天龍源一郎、大仁田厚、三沢光晴らのファイトも盛り込まれている。三沢さんが師匠・馬場を語っているのも貴重だ。

 去年の正月に見逃した人はぜひ、この機会に!

投稿者 maikai : 12:20 | コメント (3)

2010年01月25日

ノア1月ツアー最終戦で感じたこと

100124noah-01_1.jpg

 昨日は旅から帰国後の初取材。後楽園ホールにおけるノア1月ツアー最終戦に出向いた。1・9ディファ有明の開幕戦は全体的にまったりした印象で、正直なところ「?」という感じだったが、昨日の最終戦は“新しいノア”の姿を見た気がした。

 まず第1試合の石森&マルビンvs宮原&梶原からして従来のノアとはまったく異なる風景。石森もマルビンもノア所属だが、根っこが違うし、宮原は健介オフィスの選手、梶原は闘龍門の選手(この試合後に健介オフィスに入団)。新鮮に映って当然である。その新鮮さを観客も受け入れているというのもまた新鮮だった。梶原の生真面目なファイトがちゃんと客席に届いていたのは嬉しいことだ。

 2試合目では早くも健介が登場して小川とコンビを結成。団体の枠を越えてこれまで何度も組んでいる2人だが、純粋なコンビとして見るのは私にとっては初めて。今から四半世紀も前に全日本マットで全日本vsジャパン・プロが行われていた時、全日本の新弟子・小川とジャパンの新弟子・健介は雑用係として先輩たちの対抗戦とは関係なく苦楽を共にしていた。そんな2人の若き日の姿を見ていた私としては、やはり感慨深いコンビ。今でも2人はリングを降りると「佐々木!」「小川!」と呼び合って仲がいい。健介&森嶋のパワー溢れるコンビはもちろんいいが、気心が知れている剛の健介と柔の小川のコンビも魅力的である。

 第3試合の力皇&ヨネ&彰俊&平柳vsバイソン&キース&ヒーロー&カスタニョーリの8人タッグはヘビー級のド迫力を見せつける楽しい試合だった。そんな中でジュニアの平柳もいいやられっぷりを披露。こずるく立ち回った末にヒドイ仕打ちに遭うのが、観てる側にしてみれば無責任に面白いのだ。本人は試合後に「ボロボロですよ」と嘆いていたが、どんな試合でも存在感をきっちり示す平柳は大したものだ。

 そして個人的に注目していた秋山vs丸藤の一騎打ちはまるで対抗戦の様相。特に入場してくる秋山の表情は普通ではなかった。攻防のほとんどが打撃、締め技、さらに場外戦もありというノア色とは違う展開に。いわゆる綺麗な試合ではなかったが、世代闘争のシビアさがヒシヒシと伝わってきた。最後は秋山がフロントネックロックで締め落として快勝。勝った瞬間、秋山は天を仰ぎ、キャンバスを叩き、雄叫びを上げた。大アキヤマコールの中、花道を下がる際にリングに向かって一礼したのも印象的だった。

 今年1年に進退をかけているような発言をしている秋山だけに大きな勝利だったが、決して浮かれないのが秋山準という男。

「(一礼したのは)こうしてコールをしてくれて…首の皮一枚残っているような男だから“もう少し頑張れよ”という意味だと思うので。丸藤がいつもと違うスタイルでガンガン来てくれてたし“まだまだですよ”っていうメッセージを貰った気がしますね。(一礼は)丸藤に感謝する気持ちもあります。少しずつ後輩に借りができますね。借りを返せるように頑張ります。勝ちは勝ちですけど、丸藤のいいところをすべてカットして持ち味を殺して勝ってるから、お客さんは嫌な想いをしているかもしれないし、本物の勝ちとは言えないかもしれないけど、負けたらしょうがないし、この1勝を先につなげていけたら…」と、冷静に試合を振り変えつつ、前向きな気持ちを語った。

 今年でノアも旗揚げしてから10年を迎える。世代交代は自然な流れだ。しかし、プロレスという闘いの世界では道を譲るということはあり得ない。若い人間が力で上の人間を踏み越えてこそ本当に新しい時代になる。上の人間も踏み越えられてたまるかと必死になるから、観ている側にとっては面白いのだ。秋山にも欠場中の小橋にもギリギリまで踏ん張ってほしいと思う。それが結果的にノアの未来につながるのだと私は信じている。

 さて、緊張感溢れる秋山vs丸藤の後のセミは森嶋&青木vs真壁&本間。前の試合があるだけにやりにくいだろうと思ったが、4選手はお構いなしに伸び伸びと暴れた。特に真壁&本間はノアに参戦して水を得た魚。新日本ではヒール、ベビーの括りを越えた存在になっている真壁だが、やはりヒールが一番似合う。本間にしても「帰れ!」と罵られるのがピッタリ。2010年、この2人はまたまた新境地を開きそうだ。

 メインは杉浦&谷口vs高山&佐野の『グローバル・タッグリーグ戦』の優勝戦。秋山&丸藤、セミのタッグの盛り上がりでハードルが高くなっていたが、こちらもまた緊迫感ある試合を見せてくれた。高山&佐野は谷口に「胸を出す」という感じだったが、少しでも谷口の攻め手が甘くなったり、的確さを欠くと容赦なく一方的に追い詰めた。それは谷口への期待であり、成長を認めていることの裏返し。谷口はまだまだ磨かれていない原石だと私は思っているが、昨日の優勝戦はそんな谷口に高山と佐野が磨きをかけているように見えた。

 つらつらと書いてきたが、15日ぶりのナマ取材だった昨日のノアは、私にとっては屁理屈抜きに楽しめた大会。2週間以上離れていると、やっぱりプロレスは面白いなあと思う。これが本音だ。

PS.掲載した写真は第3試合終了後の抽選会で、なぜか仲田龍GMに呼び込まれて抽選係になってしまった私。龍ちゃん、なぜ?(写真提供=神谷繁美カメラマン)

投稿者 maikai : 15:10 | コメント (4)

2010年01月24日

心温まる宴

 すっかり御無沙汰してしまったが、実は13日から昨日まで昨年分の夏休み&冬休みということでシンガポール2泊+マレーシア・ランカウイ島7泊(日帰りでタイのリペ島にも上陸)の旅行に出ていた。この旅についてもいずれ書きたいと思っているが、やはりプロレス関係の話からダイアリーを再開しよう。

 昨日の午後6時から六本木の某所で馬場元子さんの古希を祝うパーティーが催され、私も声をかけていただいた。元子さんの誕生日は1月2日。そして昨日1月23日は本来ならばジャイアント馬場さんの72歳の誕生日。元子さんの古希と馬場さんの誕生日を祝うごく身内のパーティーだった。

 プライベートな催しだから参加した方々たちの名前は出さないが、元子さん、そして馬場さんと縁がある様々な方がお祝いに駆け付けた。中にはビックリするような意外な方たちもいて、まさに「恩讐を越えて」という言葉がふさわしい心温まる宴に。

 私が元子さんと初めてお会いしたのは1980年の夏前。その年の春に大学に入学してゴング編集部でアルバイトをするようになり、当時の編集長で私の大師匠・竹内宏介さんに連れられて御挨拶に伺ったのだ。まだ19歳の誕生日を迎える前のウブだった私は馬場さんに奥さんがいるということ自体が驚きだった。

 あれから30年。これだけの長い年月だから、ずっと馬場さん、元子さんとの関係が良好だったわけではない。ゴングの全日本担当記者時代、その後の編集長時代にはギクシャクしたことも度々あった。特に担当記者時代の私はまだ20代のヤンチャな盛りだったから、その当時の全日本プロレスの在り方に反発したり、取材ルールを破ったりして取材拒否を食らったこともあった。でも最終的には馬場さんも元子さんも「しょうがないなあ」という感じで笑って水に流してくれた。今、振り返ると本当にありがたいことだと思う。また、私がハワイ好きになったのも馬場夫妻がその素晴らしさを教えてくれたお陰である。仕事でも私生活でも、本当にお世話になっているのだ。

 過去に何かがあったとしても、ずっと人間関係が続いて、笑顔でいられるというのは幸せなこと。本当に楽しい時間を過ごさせていただいた。昨日の昼の帰国だったからこそ参加できたわけで、これも縁なのだと思う。

 元子さん、これからもお元気でいてください。

投稿者 maikai : 17:55 | コメント (2)

2010年01月12日

若林vs天龍トークライブ

201001111714000.jpg

 昨日は午後6時から若林健治アナ・トークライブ『若林フリー健治の胸突き八丁!十番勝負!!~その三~』に友情出演。メインゲストは天龍さんだ。

 ゲストが超大物とあって主催者側は気を遣っていたが、天龍さん自身は「チケット代を払ってわざわざ来てくれたお客さんが聞きたいことを喋るのは当たり前のことだから、何を聞かれてもOKですよ。事前に僕が“その質問はやめてくれ”って言ったとして、それを避けて通ったら、お客さんは“なぜ、そこを聞かないんだよ”ってなるでしょ。答えられないことがあったとしたら“答えられない”って、ちゃんとその場で言いますから」とキッパリ。

 そして本番ではDDTのヨシヒコ、飲み友達としての三沢光晴、NHKの番組で涙を流したことなどを本音で語ってくれていた。会場に足を運んでくれたお客さんのためのその場限りのトークライブなので、その内容はあえて控えさせてもらいますので、ご了承のほどを。

 私はサムライTV『S-ARENA』の本番が入っていたので第1部のトークショーだけで中座させてもらったが、楽しんでいただけただろうか? 御来場の皆さん、寒い中、ありがとうございました。

投稿者 maikai : 13:28 | コメント (5)

2010年01月10日

秋山準の決意

 2009年の大きな悲しみを乗り越えてプロレスリング・ノアの2010年が昨日、幕を開けた。小橋建太が右肘と右膝の手術のために欠場(6日に手術を行い、昨日9日に退院)、また開幕前日の8日には公式サイトで本田多聞、泉田純至、菊地毅、橋誠、川畑輝鎮、マイティ井上レフェリーの契約満了が発表されるなど、まさしく新たなスタートである。

 1月シリーズの目玉は3年目を迎えた『グローバル・タッグリーグ戦』。昨日に関して言えば、年末にサムライTVで一悶着あった真壁刀義と仲田龍GMの番外抗争がマスコミ間では話題になっていた。

 そんな中で私が注目していたのは秋山準。昨年下半期からの小橋&秋山に対する若い世代からの突き上げは凄いものがある。いや、突き上げというよりも“叩き潰し”という表現の方が合っているかもしれない。叩き潰すことによって時代が変わったことをアピールしようという若い世代と「潰されてたまるか!」と抗う小橋&秋山の激突はずっと私の心を揺さぶってきた。小橋欠場によって四面楚歌になった秋山が新年からどんなファイトを見せてくれるかが、昨日の最大の注目ポイントだった。

 カードは秋山&丸藤&青木vs力皇&ヨネ&谷口。かつて一緒にGHCタッグ王座を保持していた力皇が先発を買って出て秋山に襲い掛かり、秋山によってキラーな面が引き出されたヨネも突っかかる。そして昨年のタッグリーグで秋山のパートナーに指名されて成長した谷口も一歩も退かずに秋山に挑んだ。相手チームの狙いは明らかに秋山だった。だが、秋山は真っ向から跳ね返す気力を見せた。特に若い谷口との果てることのないエルボー合戦に大歓声が。試合は青木が谷口に敗れたものの、秋山復活をアピールするには十分な試合だったと思う。

 試合後、青木を労った秋山は丸藤に握手の手を差し出したが、これを丸藤は拒否。秋山と丸藤は1・24後楽園ホールで一騎打ちが決定している。新時代を推進している丸藤にしてみれば、秋山と握手をしている場合ではないといったところだろう。この握手拒否は秋山が四面楚歌であることを鮮明にした場面でもあった。

「もう、自分でも体調がいいか悪いか、わからなくなっちゃたよ(苦笑)。俺は相手よりも先に自分に勝ってからでないとね。去年はさんざんだったんで、終わりよければすべてよしっていう言葉もあるように、今年はいい試合をやっていかなきゃいけない。ショッパイままでは終われないんでね」と秋山。

 そして手術を終え、退院した小橋には「小橋さん、早く帰ってこい! 俺たちオッサンには時間がないんだよ」と檄を飛ばした。これが以前の秋山だったら「小橋さんはすぐに練習したがるから、休んでもらわないと」という言葉を口にしていただろうが敢えて「早く帰ってこい!」と言ったことに大きな決意を感じた。

2010年、秋山は集大成になるような最後の戦いに挑もうとしているように感じてならない。それは時代との戦いであり、自分との戦いでもある。2010年の秋山準の生きざまに刮目せよ!

投稿者 maikai : 17:00 | コメント (1)

2010年01月08日

若林vs天龍の最終告知です!

wakabayashi-A4.jpg

いよいよ3日後に迫った『若林フリー健治の胸突き八丁!十番勝負!!~その三~』の最終告知をしよう。

 若林アナは全日本の天龍同盟をテレビで盛り上げた人物。その若林アナと天龍が久々にコラボし、そこに私も加わらせてもらうことになった。

 詳細は以下の通りだが、注目は前売り特典。まき代夫人が提供してくれることになったレボリューションTシャツは私も欲しい逸品! 前売りチケットは10日(日)までなので、お早めに購入を!

【開催日時】
2010年1月11日(月・祝)
開場17:30 / 開演18:00(20:45終了予定)

【会場】中目黒GTプラザホール
東京都目黒区上目黒2―1―3 中目黒GT内地下1階
http://www.persimmon.or.jp/know/hall_nakame.php

【会場アクセス】
東京メトロ日比谷線 東急東横線中目黒駅より徒歩1分
※会場には専用の駐車場はありません。中目黒GT内地下にある有料駐車場をご利用ください。

【主演】若林健治(フリーアナウンサー)
【ゲスト】天龍源一郎
【友情出演】小佐野景浩
【MC】less(MARS16)

【チケット料金】2900円
※前売・当日共に同じ(前売り特典あり) / 全席自由(整理番号付)
※当日券の販売は、開場と同時刻になります。

【前売り特典】
特別席で実況が聞ける権利を賭けた、抽選会に参加できます。
席種は以下の2つです(いずれも1席のみ)。

・SWS(スペシャル・ワカバヤシ・サイド)…若林アナの真横
・STS(スペシャル・テンリュー・サイド)…天龍選手の真横

以下の2点も、抽選会の賞品となります。
・嶋田まき代夫人ご提供 Tシャツ…4名
※当日、天龍さんのサインをお入れします。
・同じくまき代夫人ご提供 BBM社製プロレスカード…9名
※天龍さんのサイン入りです。

【前売りチケット・購入方法】
チケットぴあ(Pコード 616―435)
・ホームページ http://pia.jp/t
・電話予約 0570-02-9999(公演ジャンルは「イベント」です)
※2010年1月10日販売終了

【お問い合わせ】
拷問コブラ(主催)
・Email: goumoncobra@gmail.com

投稿者 maikai : 09:20 | コメント (2)

2010年01月07日

TAJIRIと2時間!

201001061424001.jpg

 1月18日(月)の23~24時にサムライTVで『プロレスGメンズ』というスペシャル番組が放映される。これは元ゴング編集長の私、金沢克彦氏、吉川義治氏がそれぞれ2010年注目の選手をピックアップしてインタビューするという企画だ。

 で、私がリクエストした選手は、ハッスルを離れて3月26日に新宿FACEで新たにスマッシュのプロレス部門を立ち上げるTAJIRI。TAJIRIとはこれまでも会場などで顔を合わせればよく喋っていたが、インタビューという形で正式に取材したのは7年半前の2002年6月14日のハワイが最初で最後。
 
 私は天龍のハワイ・キャンプ&ロック凱旋のWWEハワイ興行の取材に行っていて、TAJIRIとフナキが近くのホテルに宿泊していたので大会前日にワイキキのペリーズ・スモーギーという屋外バフェ・レストランで朝食を取りがてらインタビューしたのだ。フナキとは以前から顔見知りだったが、TAJIRIとはほとんど面識がなかった。すでにWWEスーパースターの仲間入りをしていたから興味があったが、自分自身をも客観的に分析しながら淡々と喋るTAJIRIは新鮮だった。そして「僕は現時点ではアメリカに永住する気はないですね。3年ぐらいしたら日本に戻って、自分の名前を活かしてやりたいことがあるんですよ」と言っていた通りに3年半後の05年12月に帰国した。

 TAJIRIのプロレス観は私と共通するものがある。昨年の新日本プロレスの選手、関係者、ファン、そしてマスコミに対する謎かけにも感心させられた。だからじっくり喋ってみたかったが、その機会が不思議と今までなかった。今回、リクエストさせてもらったのは、勝負論とエンターテインメントの間で揺れる今現在のプロレスをTAJIRI自身はどう考え、スマッシュではどんなプロレスを提示するのかを聞きたかったからだ。

 番組の構成上は、私のTAJIRIへのインタビュー(というよりも対談)が放映されるのは20分とスタッフから聞かされていたが、いざ喋り始めたら、お互いに止まらず実に2時間! テレビカメラを意識しないで喋ったのでアブナイ部分も多々あったはずだし、果たしてうまく編集できるのだろうかなどと思ったりもする。

 とにかくTAJIRIのプロレス論をじっくりとご覧&お聞き下さい!

投稿者 maikai : 12:32 | コメント (1)

2010年01月05日

この試合を観られてよかった!

 昨日は新日本の東京ドーム→サムライTV『S-ARENA新春スペシャル』ということで、ドームにいられたのは7時半まで。第7試合終了時点で会場をあとにしなければならなかった。

 残念ながら新日本vsノア対抗戦で観ることが出来たのは真壁vsヨネ、タイガーマスクvs丸藤の2試合だけ。前半戦もテリーとブッチャーが激突したレジェンド8人タッグなど興味深い試合があったが、その辺は10日更新の週プロモバイル『サンデー・小佐ポン』で書くとして、ここでは前述の対抗戦2試合について書こう。

 まず真壁vsヨネは、新日本の12・13前橋にヨネが乱入したことによって最後に決まった対抗戦。その後、真壁がノアの12・24ディファにおけるクリスマス興行を襲撃、12月26日の『S-ARENA』で真壁がノアの仲田龍GMに掴みかかり、さらに大会前日の会見でヨネが真壁を襲撃…という経緯があっての激突だった。

 下手をすれば他の対抗戦のカードに埋もれてしまいかねない中で真壁もヨネも自分たちのカードを自分たちなりの手法で盛り上げてきたわけだが、そこには真壁とヨネの中にある“インディー感覚”を感じた。

 真壁のブレイクのきっかけとなったのはアパッチプロレス軍への参戦。ここで真壁はファン心理の煽り方を会得したのではないかと思う。一方のヨネはバトラーツ→フリー→ノアという形で生きてきた選手。08年9月27日に大阪で佐々木健介のGHCヘビー級王座に挑戦する前にも健介オフィスの道場、ディファの駐車場で襲撃をかけた。この時もタイトルマッチ決定から本番まで時間がない状況で、ヨネはヨネ流に自分のタイトルマッチに光が当たるようにアクションを起こしたのだ。当時、ヨネは「自分はインディー出なんで、他のノアの選手とは違うんですよ。僕はいかにファンの注目を集めるかっていう発想をいろいろ持っていて“プロレスはこうあるべきだ”っていうのはないんです。だから自分の試合にファンの視線を集めるためには手段を選びませんよ」と言っていた。

 さて、本番の試合はどうだったかというと、私の目には真壁もヨネもリングに上がるまでの自己プロデュースにエネルギーを使い過ぎてしまったようで、気持ちと体がバラバラのような印象を受けた。ちょっと残念だったが、2人とも独特のセンスを持った選手だけに9日からの真壁のノア参戦に期待したい。

 タイガーマスクvs丸藤は対抗戦云々を抜きに素晴らしい試合だったと思う。タイガーマスクは万能だから、普段は誰と戦っても『タイガーマスクの試合』になってしまう。ほとんどの対戦相手はタイガーの世界に押し込められて終わってしまうという印象が強い。ところが丸藤はタイガーの世界をハミ出して自然体で伸び伸びと自分のファイトをやってのけた。そして、それにタイガーが対応していったから、普段のタイガーの試合とはカラーが変わった。

 この試合は初代タイガー=佐山聡、2代目タイガー=三沢光晴の直弟子同士の激突という意味合いもあったが、実は丸藤は佐山の遺伝子も持っている。現在の4代目タイガーはプロレス・デビュー前に大宮にあったスーパータイガージムにいた。そして丸藤も高校時代に2年間、週に1回ぐらいだったが大宮のスーパータイガージムに通っていたのだ。そんな共通な根っこがあるから、いい意味で試合がスイングしたのかもしれない。

 棚橋vs潮﨑、杉浦vs後藤、中邑vs高山がナマで観られなかったのは返す返すも残念だったが、タイガーvs丸藤を最後まで観ることが出来ただけでもよかった!

投稿者 maikai : 13:08 | コメント (3)

2010年01月04日

全日本プロレス正月興行

 1月2日、3日は全日本プロレスの後楽園ホール。2日はGAORA中継の解説だった。この正月2連戦は1976年から続いているもので、正月恒例行事として定着している。古くからのプロレス・マスコミは最強タッグのテーマ曲『オリンピア』を聞くと暮れを感じ、この正月2連戦で新年を実感するのだ。

 さて、今年の2連戦…2日興行のカズvs渕の世界ジュニア戦は昔のNWA系のアメリカン・プロレスを思い起こさせるオールド・ファッションなものだったし、昨日3日の武藤&船木がみのる&ケアから世界タッグを奪取した一戦は両チームとも奇をてらうことのないタッグマッチとしてオーソドックスなものだった。この2試合は週刊プロレスでも大きく取り上げられると思うので、ここでは違うことを書きたい。

 この2連戦で個人的に印象に残ったのは、まず昨日の第1試合の渕vs中之上。大ベテランの渕がデビュー2戦目の中之上に胸を貸したわけだが、まさに渕教室という試合だった。

 この試合、渕が使った技はヘッドロック、逆エビ固め、ボディスラム、最後の丸込みの基本技だけ。ヘッドロックで動けない中之上に「動け!」の声も飛んだが、どうにも動けない。ヘッドロックは今だとロープに振らせるために使うことが多いが、渕は中之上に使い方によってはギブアップも奪える技だということを戦いを通じて教えていたのだと思う。腰をドッシリ落とした逆エビ固めもしかり。

 昔、冬木弘道さんに「佐藤(昭雄)さんに教わったのはね、技自体はプロレスは誰でも出来るんだって。最初に基本を教わる時にヘッドロックでもアームロックでも何でも、ひとつの技を完璧にこなせるようになったら、どんな技でも出来るって。基本さえ出来れば、あとは応用だから何でも出来るんだって。だから、ともかく何でもいいからひとつできるようになりなさいというのが最初のプロレスだったの」と聞いたことがあるが、昨日の渕はそんな戦い方だった。中之上には一歩一歩、プロレスラーになっていってほしいと思う。

 もうひとつ印象に残ったのは、昨日の諏訪魔&河野vs西村&真田。真田が諏訪魔のラストライドを飛びつき回転足折り固めに切り返して勝利した試合だ。真田は特に体が大きいわけでもなく、自己主張するわけでもなく、どちらかというと個性がない感じだったが、コツコツと自分のプロレスを磨いてきたタイプ。それが昨年の最強タッグから開花してきている。アームドラッグで自分のリズムを作り、相手の先を読んで切り返していくのが基本。体がない分だけ相手に攻め込まれる場面が多いが、それをしのぐ耐久力を付けていて、巧みに自分の間合いで戦っている。そして最後に切り返す。“一発芸プロレス”が多い中、実は真田のプロレスは個性的と言っていいのではないか。今年、真田がどう化けるか楽しみだ。

投稿者 maikai : 09:45 | コメント (2)

2010年01月01日

賀正2010

DSC00036.JPG

 あけましておめでとうございます。昨年は悲しいニュースが多かったプロレス界でしたが、今年はみんなが幸せな1年になることを祈っています。

 今年の4月26日でこのサイトを開設してから5年を迎えます。今後ともよろしくお願いします。

PS.写真は我が家のしめ飾り。ハワイアン・レイで作りました!

投稿者 maikai : 10:34 | コメント (6)