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2009年12月09日

2009年度プロレス大賞選考会報告

 昨日8日正午より行われた2009年度プロレス大賞選考会の経緯と、各受賞者をここで発表させていただこう。選考は東京スポーツ新聞社運動部専門委員の柴田惣一氏を選考委員長、脚本家の内館牧子さんを特別選考委員として東スポのプロレス担当記者、同社写真部、同社電子メディア室、サンケイスポーツ、スポーツニッポン、デイリースポーツ、東京中日スポーツ、日刊スポーツ、報知新聞の各プロレス担当記者、週刊プロレスの佐久間一彦編集長、プロレス評論家の菊地孝氏と門馬忠雄氏、サムライTVキャスターの三田佐代子さん、そして私の27人で行われた。

【最優秀選手賞=MVP】棚橋弘至
 去年の受賞者・武藤敬司のような圧倒的な存在感を示したレスラーがいなかった今年は難航が予想された。実際に「該当者なし!」という厳しい意見も出たが、そんな中で多くの支持を集めたのが棚橋。G1で怪我をして下半期は空白ができてしまったものの、現在の新日本を支えているのは棚橋であり、彼の明るい存在がなければ新日本の存在感がないという意見も。もちろん、常に高いクォリティーの試合をしているというのも支持率の高さにつながった。
 対抗馬として挙がったのは12・6日本武道館で潮﨑からGHCヘビー級王座を奪取した杉浦貴。その快挙だけでなく、新日本1・4東京ドームからの活躍、ノア内においても活況を呈したジュニア戦線に負けない存在感を示していたことが評価された。三沢さんの悲しい事故があった中で負のスパイラルを断ち切るように新日本に出陣し、他の選手が三沢さんの影を振りきれない中で力強い一歩を踏み出したこともノミネートされた大きな要因だった。
 最終的には棚橋=22票、杉浦=5票で棚橋がMVPに。私は選考会前から決めていた通りに棚橋に1票を投じた。

【年間最高試合賞=ベストバウト】伊東竜二vs葛西純(11・20後楽園ホール=カミソリ十字架ボード+αデスマッチ)
 ベストバウトは①棚橋vs中邑(2・15両国)②棚橋vs後藤(5・3福岡)③棚橋vs中西(5・6後楽園)④プリンス・デヴィットvs飯伏(6・14後楽園)⑤中西vs棚橋(6・20大阪)⑥真壁vs中邑(8・16両国)⑦武藤&船木vs蝶野&鈴木(8・30両国)⑧中邑vs棚橋(11・8両国)⑨伊東vs葛西(11・20後楽園)⑩武藤&船木vs諏訪魔&河野(12・1後楽園)と、実に10試合が挙がった。
 裏を返せば、各選考委員に共通してインパクトがあった試合が少なかったということでもある。ちなみに私がノミネートしたのは武藤&船木vs諏訪魔&河野。その理由はこれまでダイアリーで書いてきている通りだ。
 第1回の投票で残ったのは6・20大阪の中西vs棚橋と11・20後楽園の伊東vs葛西の2試合。中西vs棚橋については、中西がIWGPを奪取した5・6後楽園&棚橋が王座奪回を果たした6・20大阪の2試合がノミネートされたが、雰囲気的によかった後楽園よりも、中西が野人パワーを大爆発させ、なおかつそれを棚橋が制した大阪の方が純粋に試合として上だったということで大阪の試合が支持された。
 そして決選投票の結果は中西vs棚橋=13票、伊東vs葛西=14票の1票差で伊東vs葛西に凱歌。残念ながら伊東vs葛西を観ることが出来なかった私は、テレビで観ていた中西vs棚橋に1票を投じたが、伊東vs葛西については「今年のプロレスでこれだけ観客が熱狂した試合は他にない」と断言する選考委員もいたし、カメラマンの支持も多かった。デスマッチがベストバウトに選ばれたのは90年度の大仁田厚とターザン後藤のノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ以来のこと。団体や選手の格、試合形式に関係なく選ぶのがプロレス大賞選考会の姿勢だ。

【最優秀タッグチーム】曙&浜亮太
 ここでノミネートされたのは健介&森嶋、田口&デヴィットのApollo55、曙&浜、金丸&鼓太郎の4チーム。私は昨年の夏にGHCジュニア・タッグ王者になって現在も保持、さらにはジュニア・タッグリーグ戦にも優勝した金丸&鼓太郎をノミネートしたが、曙&浜が22票と圧倒的な支持を集めて1回目の投票で栄誉を勝ち取った。
 あのサイズとインパクト、会場人気、そしてアジア・タッグ王座を奪取した実績とプロレスに取り組む姿勢…あらゆる面で高い評価を受けた結果である。大相撲の横綱審議委員も務める内館さんが元横綱・曙の頑張りがこういう賞という形になって笑顔を見せていたのが印象的だった。

【殊勲賞】杉浦貴
 MVPには及ばなかったものの杉浦、潮﨑、真壁、中邑と、今年活躍したメジャー選手がノミネートされたが、他にドラゴンゲートの土井成樹をノミネートする委員も。これは私も嬉しかった。今年のドラゴンゲートは不祥事もあったが、土井は1月に鷹木からドリームゲート王座を奪取して金本、曙、CIMAら相手に7度の防衛に成功している。私も駄ダメもとで、どこかでノミネートしようと思っていたのだ。
 さて、投票ではMVPを逃した杉浦が21票で圧倒的勝利。私自身は選考会前から杉浦にするか潮﨑にするか迷っていたが、ここはあえて潮﨑に票を入れた。地上波放映打ち切りの噂が流れ始めた時期に凱旋帰国してノア・マットにフレッシュな空気を持ち込み、タッグリーグ優勝、三沢さんが急逝した翌日にGHC王座を奪取して年末まで走ってきた頑張りを形にしてあげたかったからだ。もちろん杉浦の殊勲賞は納得。潮﨑のレスラーとしての正念場は来年以降である。

【敢闘賞】真壁刀義
 このあたりから混沌としてくる。私は新日本のスーパージュニアでベスト4進出、ノアのジュニア・タッグで準優勝、DDTの両国初進出のメインを務め、その一方ではヨシヒコとの試合、キャンプ場プロレスと幅広くプロレスの可能性にチャレンジした飯伏を支持した。その他には、DDTという団体を両国にまで進出させた高木三四郎も「今のDDTがあるのは、髙木が観客との勝負に勝っているからだ」と名前が挙がり、さらに受賞した真壁、WWEで活躍するヨシ・タツ(山本尚史)、丸藤から世界ジュニアを奪取し、チャンピオン・カーニバルで階級の壁を越えて準優勝、さらに全日本の若手を育成するカズ・ハヤシ、総合格闘技でしか試合はしていないが「俺はプロレスをやっている」と主張してミノワマンをジャーマンで破り、師匠の石沢常光も撃破した柴田勝頼の名前も挙がった。
 最後は飯伏と真壁の決選投票になって、飯伏=13票、真壁=14票の1票差で真壁が受賞。
 私は飯伏に票を入れたが、もちろん今年の真壁の活躍も十分に評価している。彼の下積み時代も見ているし、ベビーとヒールの区分けを超越したファンの支持、G1初制覇は素晴らしいと思う。心から真壁を祝福したい。

【技能賞】飯伏幸太
 正直、飯伏が敢闘賞から漏れたことで私の目算は狂った。私の中では殊勲賞=飯伏、技能賞=カズ・ハヤシだったのだ。
 ここに名前が挙がったのは殊勲賞から漏れたカズ、飯伏、高木、さらに日高、土井、船木。私は飯伏に何か賞をあげたかったと思いながらもカズに投票した。結果は飯伏が17票を集めて初受賞。おめでとう!

【新人賞】浜亮太
 最優秀タッグチームを受賞した浜、大日本のデスマッチでブレイクしたSTYLE-Eの竹田誠志の名前が挙がった。結果は私も票を投じた浜が25票を獲得してダブル受賞。相撲出身でアンコ型で成功した人間がいない中でその巨体をフルに活かしたファイト、存在感、プロレスへの姿勢が評価された。私的には、その体型から出来ることが否応なしに制約される中で、浜のタイミングや間の良さも評価しての1票だった。

【特別功労賞】三沢光晴

【功労賞】松永高司(全日本女子プロレス元会長)、テッド・タナベ(レフェリー)

【女子プロレス大賞】さくらえみ
 03年の浜田文子以来、該当者なしが続いていた女子プロレス大賞。あまり女子プロに明るいとは言えない私だが、自分なりに1年間を見てきてノミネートしようと思っていたのが、さくらえみ。そして選考会で真っ先にさくらの名前を挙げたのが週プロの佐久間編集長だった。これを三田さん、私がバックアップする形になった。
 アイスリボンを立ち上げ、当初は「子供をリングに上げている」などという批判的な声もあったが、きちんと選手を育て上げて後楽園ホールにも進出した。まだ道場がなかった時代、長州力の取材のためにリキプロ道場に行ったところ、出稽古に来ていたアイスリボンの選手たちと出くわしたこともある。「こういう努力しているコたちを応援してあげてよ」と長州は言っていたものだ。
さくらはレスラーとしても今年はNEO二冠統一王座、JWPタッグ&デイリースポーツ女子タッグ王座を獲得したし、対戦相手やパートナーも光らせるセンスも素晴らしい。
IWAジャパン、LLPW、FMWでファイトしていた元川恵美時代を知っている者としては、今回の受賞は感慨深いものがある。

投稿者 maikai : 2009年12月09日 06:05

コメント

初めてコメントさせていただきます。
きっかけは今年のプロレス大賞が杉浦ではないことに
不満があり、この記事を読ませていただいたのですが、
やはり自分の見方、考え方があまりにも偏っていることに
気づかされました。
棚橋受賞は自分も納得のいくところですが、
ターザン山本編集長の週プロ読者だった自分は
自分の主観を何よりも信じて良いのだという信念があるため
どうしても今年の杉浦の活躍に酔いしれた自分をなだめられず
「誰か杉浦を評価してくれないか」の思いでいたのですが
選考の方の意見が本当にプロレスを全方向から多角的に
しっかりと観ていらっしゃるので感心いたしました。
90年代プロレスバブル期から比べれば
今はひたすら辛抱の時期だと思いますが
プロレス・ファンは絶対にプロレスの味方でいます。
必ずプロレスは復興すると信じています。
今回の選考に関する貴重なご意見ありがとございました。

投稿者 shin : 2009年12月20日 00:32

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