« ジャマールよ、安らかに… | メイン | プロレス大賞選考会に出陣だ! »

2009年12月07日

全日本の09年総決算

 この土日はメジャー3団体の総決算。5日には新日本が愛知県体育館、昨日6日にはノアが日本武道館、全日本が岐阜産業会館で今年最後のビッグマッチを開催した。

 で、私は昨日、GAORA全日本中継の『2009世界最強タッグ決定リーグ戦』優勝決定戦解説のため岐阜へ。

 今年の最強タッグは9チームが参加したが、実は10チーム目として参加9チームの最大の敵になったのはインフルエンザだった。真田、ジョー・ドーリング、小島が相次いでインフルエンザを発症して9チーム中3チームが途中リタイアという前代未聞の事態になってしまったのだ。

 そんな中、最後に残ったのは武藤&船木と諏訪魔&河野だった。昨日までの時点で私自身のベストバウトは12・1後楽園における両チームの公式戦。このダイアリーでも書いたが、最初の10分は、誤解を恐れずに書くと他の要素を排除したリアルな勝負で、その後の20分はダイナミックなプロレス。総じてプロレスという幅の広いジャンルの魅力を存分に見せてくれた試合だった。「最初の10分が面白かったスか? そりゃあ、そうでしょう。だって、あの攻防の中で船木が隙あらば1発狙っていたのがわかったからね。あれはいわゆる従来のプロレスとはちょっと違う勝負だったから」とは諏訪魔の言葉だ。そして「でも、俺もそういうの嫌いじゃないから。相手の土俵に乗っかって戦うのもプロレスラーの器量ですよ」と自信あり気にニヤリと笑った。

 さて、昨日の優勝決定戦は12・1後楽園とは違って、船木の方が諏訪魔にプロレス的な挑発を仕掛けるという意外な展開に。前回と戦法を変えるあたりは船木のプロレス的センスもなかなかなものだと感心させられた。諏訪魔&河野はそんな船木に撹乱されまいと武藤にターゲットを絞って左腕に集中攻撃。内容的には諏訪魔&河野の馬力がベテランコンビを圧倒して、武藤に諏訪魔のラストライド→河野のダイビング・ニードロップが炸裂した時には勝負あったかと思われた。

 だが、最後に右腕を上げていたのは武藤。1発逆転のフランケンシュタイナーで強引に河野を丸め込んだ。そこには余裕は感じられず、本当に紙一重の勝負。何とか意地を通した武藤も諏訪魔&河野の“今の勢い”を痛感したに違いない。

 敗れた諏訪魔&河野は結果的に世代交代の第1歩を踏み出せなかったが、今回の最強タッグは収穫が大きかったはず。諏訪魔は試合前、「長州さんと戦ったり組んだりしたのは勉強になりましたよ。あの人は技の数は少ないじゃないですか。プロレスは技の数じゃない、何が必要なのかっていうのを肌で感じることができました」とも言っていたいし、「終盤になって、やっとタッグチームとはどういうものかっていうのがわかってきましたね。それまで、俺と河野はやっぱりシングルプレーヤーとしての試合をしてたから。タッグとしてやりたいことが見えてきましたよ。それが今日の優勝決定戦で出せるかどうかはわからないけど…」とも言っていた。09年は諏訪魔にとって貯金の時期だった。来年はそれをリング上で吐き出してほしい。

 そして優勝した武藤&船木。ここは武藤はもちろんだが、9月にプロレス復帰した船木の頑張りを評価したい。

「フナちゃんはカメレオンだよ。どんな相手にだって合わせられる。今は合わせている段階だけど、来年になって我を出せるようになったら、こりゃあ凄いぜ!」とは武藤の船木評だ。

 来年に向かっての動きとしては、この1年間、全日本を主戦場にしてきた高山が事実上のラストマッチ。前日の四日市で「この1年、最高の仲間と回って充実していたし、復活させてもらった。この勢いでヨソに遊びに行こうかな」と全日本離脱を示唆していたが、征矢をボマイェを思わせるニーリフトで破った後に新日本の中邑真輔を次のターゲットに指名した。

 高山離脱でGURENTAIがなくなることはないが、これでまた来年の全日本マットの勢力図は変わる。高山の存在は大きかったが、年が明けたら新たなストーリーが始まる。パッケージ・プロレスは常に中身を変えながら進化し続けるのだ。

投稿者 maikai : 2009年12月07日 14:08

コメント

コメントしてください




保存しますか?