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2009年08月09日

白帯の勇者

 昨日は後楽園ホールでZERO1の『火祭り』決勝。最後の舞台に立っていたのは4連覇を目指していた田中将斗でもなく、大谷晋二郎でもなく、曙でもなく崔領二と佐藤耕平だった。

 Aブロック代表決定戦の4WAYマッチで勝ち残れずに涙した大谷は2人に「心して決勝の舞台に上がってくれ。お前ら2人が、この『火祭り』に参加した勇者たちすべての思いを背負って、思い切り魂と魂のぶつかり合いを見せろ。『火祭り』は絶対に大成功で終わらなきゃいけないんだ」と熱い檄。マスコミには「勝ち残った2人の戦いを見てあげてください」と語った。

 さて試合だが、耕平が左足首を負傷したことで流れが変わった。耕平は負傷もそうだが、明らかに心が折れていた。セコンドに付いた『火祭り』参加選手がそんな耕平に、そして崔に必死に声をかける。その「頑張れ!」という祈りは客席にも伝わり、当事者の崔と耕平にも伝わった。一度は心が折れた耕平もそこから立ち直り、試合は20分を超える消耗戦に。崔が耕平を押さえた瞬間、後楽園ホールにいる全員が一体となった。

 正直、あとでVTRなどで観たら、決していい試合ではなかったと思う。だが、リアルタイムのライブでは最高の空間が生まれた。きっと、そこには大谷が言うところの“プロレスの神様”が降りてきたのだろう。

 優勝した崔は3・29靖国プロレスで世界ヘビー級王者になり、7・1新宿で将斗に陥落するという過程の中で成長し、いろいろ悩み考えるようになった。その中で、今回の『火祭り』に際して、彼の心の中にあったのは志半ばでこの世を去った師・橋本真也、04年10月に急性硬膜下血腫で倒れて現在もリハビリ中の星川直浩だったという。

「そういった方々がいるのに、自分は体が動く。五体満足でプロレスができるのに、これで悩んでいたらおかしいと思ったんです。だったら体がボロボロになってもお客さんの声援に応えるファイトをして、皆さんの元気になれるように頑張りたいです。初心に戻って基本を忘れず頑張っていきたい。心の底から“まだまだ”と思うし、スタートラインに立ったばかりだと思いますよ。責任も重大なんで、これからブーイングを浴びることもあるでしょうけど、それも覚悟してやっていきます。まだまだ僕は白帯レスラーです」

 崔は今年に入ってトップに立ったことで、その重さを知り、謙虚になった。その心意気はいい。だが、ZERO1の現状を考えると、いつまでもスタートラインに立ったままではいられないし、白帯のままでもいられない。白帯の真っ白な心はそのままに、力強く踏み出してほしい。あと1ヵ月もしないうちにキャリア丸8年。時代を引き寄せる正念場の時期に来た!

投稿者 maikai : 2009年08月09日 10:06

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