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2009年06月05日

ノア考~石森の本気&杉浦の怒り~

 昨日は後楽園ホールでノアの6月ツアー開幕戦。4月の日本テレビ地上波打ち切りから逆風が吹いている中、客足は遅かった。一度、マイナス・イメージが付くと、一気に沈滞ムードが充満するところがプロレス界の怖さだ。これを跳ねのけるのはリング上のレスラーたちの頑張りしかない。87年春、長州らの大量離脱で沈滞ムードに陥った全日本を救ったのは天龍&阿修羅・原の龍原砲の頑張りだった。そして90年春、天龍がSWSに去って存亡の危機に立たされた全日本を隆盛に導いたのは三沢を始めとする超世代軍の頑張りだった。龍原砲、超世代軍の頑張りは半端じゃなかった。ファンはもちろん、取材するマスコミも驚くほどの情熱と覚悟が彼らにはあった。想像を超える頑張りがあってこそ、初めて状況は引っ繰り返るのである。

 さて、昨日のノアはオープニングからレスラーたちの緊張感、熱が伝わってきた大会だったと思う。第1試合では今ツアーからコンビを結成した金丸&石森と新世代の青木&伊藤が激突。金丸の巧さ&石森の数々のテクニックに青木&伊藤が食らいつくピリッとした試合になった。

 特に存在感を示したのはKENTAと決別して金丸との合体を選択した石森だ。7月26日に横田基地で開催される『セントラル・ジャパン・ボディビルディング・チャンピオンシップス』のライト級(70kg以下)に出場することが決定していることもあって、まったく無駄のない筋肉。コスチュームも髪型も変えて、入場時から観客の視線を集めた。

「俺はこの(金丸との)タッグに賭けています。この前、リッキーとの挑戦者決定戦に負けて、すんなりKENTAと組んだら、アイツの下って思われて終わりなんでね。振り返るとKENTAに頼りっきりだったという部分もあるんで、自分の判断を誤らないようにしたいですね。自分のケツは自分で拭きますよ」と石森。そこには自力で這い上がろうとする“本気”が見えた。

 第2試合の杉浦vs起田は、杉浦が叩き潰しのファイト。最後も急角度のオリンピック予選スラムだった。試合中も、試合後も明らかに杉浦は不機嫌。怒っているように見えた。起田のファイトぶりにカチンとくる部分があったのか? いや、そうじゃなかった。

「起田? いいんじゃないスか? ひたむきでガムシャラで。それは今の俺にも必要なことなんで。ひたむきさがないとね。…寂しいよ、このお客さんの数は! 若いからじゃなくて、みんなが頑張らないと。辛いよ、これじゃあ!」(杉浦)

 杉浦はすべての状況に腹を立てていたのである。この杉浦の荒ぶる魂は、その後の試合にいい形で影響していった。
(ノア考=明日に続く)

投稿者 maikai : 2009年06月05日 10:35

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