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2008年08月10日

これがDGの心意気!

 昨日のドラゴンゲート後楽園大会は超満員。観客動員数は主催者発表で2250人だったが、並べられたイスの数は半端ではなかったし、ここ最近ではこんなに入った後楽園ホールは見たことがない。

 そんな大盛り上がりの状態でアクシデントが起こった。神田裕之&Gammaと超神龍&シーサーBOYの第1試合の最中にリングが壊れてしまったのだ。試合のスタートから、やたらとリングが跳ね、大きな音がするので変だなと思っていたら、超神龍が大きくジャンプしたところで1本の鉄柱が大きく曲がってロープが緩み、さらにキャンバスがボコッとへこんでしまった。ロープに飛んだ神田はへこんだキャンバスで右足を取られて負傷。それでも試合は最後まで続けられた。神田いわく「メキシコでロープがちぎれるとかはあったけど、あんな風にキャンバスがぶっ壊れたのは初めて」とのこと。

 問題はその後だ。試合後に八木本部長が斜めになった鉄柱を直そうとエプロンに上がって鉄柱を思い切り蹴ったところ、エプロン部分が陥没したのである。調べてみたら、鉄骨の溶接部分がボッキリと折れてしまったのだ。実はこのリング、土井&吉野がアメリカで発注したもので、この日が初めての使用だった。

 これでリングは完全に使えなくなった。さあ、どうする? 場内がざわめく中、欠場中のCIMAが駆け込んできた。そしてタイフーン、WORLD-1、戸澤塾の面々がユニットを越えて集結してリングの撤収作業。さらにノーリングでの試合決行を岡村社長が発表。90年9月20日にFMWが奈良の橿原体育館で台風のためにリングが到着せずに体育用のマットだけを敷いて試合を強行したことがあったが、同じような状況になったわけだ。
 
 選手みんなでマットを敷き、その上に板を敷き、リング用のスポンジを敷いて、その上からキャンバスを被せてガムテープで固定。構造上は普通のリングとほとんど変わりがないが、フロアに固定されているから弾まずに衝撃が逃げない。これは過酷なリングだ。ロープがない、コーナーもない、そして受け身が取れないような硬いリングで一体どんな試合をするのか?

 ここからが選手の技量と心意気の見せつけてくれた。リング作りをやっていた戸澤はそのまますぐにマグニチュード岸和田との一騎打ちを迎えたが、戸惑いを見せずに気迫のファイト。これがお客さんの心を掴んだ。フィッシャーマンズ・バスターで叩きつけられると、衝撃が逃げないからドスッと鈍い音。ラリアットを食えば、後頭部をマットに打ちつけて、これまたゴツンと鈍い音が響く。最後は岸和田の逆片エビに敗れたが、戸澤は最後まで腰が引けることなく精一杯の戦いをやってくれた。

 その後に続いた選手も燃えた。堀口VSアンソニーVS忍の3WAYマッチでは、アイスリボンなどでマット・プロレスを経験している忍が持ち味を発揮。勝利をものにして「俺はこういうリングに慣れているんだよ」とアピール。望月&フジイとヤング・バックスのタッグ・リーグ公式戦はヤング・バックスが逆転勝利をモノにしたが、望月&フジイはリングと場外の段差がないことを利用して会場全体を使う戦いで盛り上げてくれた。ちなみにヤング・バックスは「アメリカのリングは駄目だ。申し訳ないことをした」と、何の責任もないのにドラゴンゲートの関係者に謝っていたという。

 休憩を挟んで行われた鷹木&キッドVSハルク&谷嵜、リョウスカVS新井&岩佐、土井吉VSサイバー&YAMATOのタッグ・リーグ公式戦3試合はそれぞれのチームが作戦を立てる時間があったためか、ノーリングの不自由さを感じさせない試合を展開。ロープがない分は花道から助走をつけて走って補ったり、イスや机を使って立体的な技を生み出したりと、ドラゴンゲートの選手ならではの臨機応変さ、センスが光った。

 そして何よりも凄かったのが、技の出し惜しみをしないで平気で投げ技をバンバンやったこと。ボディスラム1発、ショルダースルー1発が必殺技になり得る緊張感の中で次第にジャーマンやバックドロップまで爆発し、客席からは「投げ技はもうやめてくれ!」という声も。

 メインの土井吉とサイバー&YAMATOは時間切れギリギリの19分12秒という大勝負。今回のリングを発注した土井吉は、まるでファンに詫びるかのようにサイバーのパワフルな攻撃を食らってバンバン受け身を取りまくった。最後はサイバーのランニング・サイバーボムが吉野に炸裂。仕掛けも仕掛けたり、受けも受けたりだ。

 ある意味、この日の後楽園のお客さんは貴重なものが観られたと思う。極限状況の中、ドラゴンゲートのレスラーたちの隠された技量、プロ根性を観ることができたし、リングの重要性もわかったと思う。昔の整備されていないリングではボディスラム、ブレーンバスター1発でも勝負が決まるのも納得である。ただ、貴重なものが観られたといっても、それは結果論だし、中には満足していないお客さんいるだろう。だからこそ試合後にレスラーたちが自発的にお客さんを見送った姿勢には感心させられた。

「お客さんの温かさに救われました。そして、あんな硬いところで選手がよくやってくれました。今のところ大きな怪我の報告がないのでホッとしています。ウチの選手は何か起こっても、自分が何をするべきかを考えてすぐに行動してくれる。今までもそうして窮地を乗り切ってきました。もともと、あり得ないところから始まっている団体ですからね。今日はお客さんに温かい気持ちをいただき、選手たちにもいいものを見せてもらいました」と岡村社長。

 この後楽園大会はお客さんの気持ちとドラゴンゲートの選手&フロントの団結力、選手のプロ意識&力量が生んだ奇跡の大会だったと思う。

 

投稿者 maikai : 2008年08月10日 11:37

コメント

4年ぶり、ドラゲーに名前が変わって初めて観た試合で、面白い試合が観れました…。最初、試合続行不可能かと思いましたが、リング撤去とはびっくり!!再開されてすぐは、衝撃のすごさに目を奪われていましたが、そのうちリングがないことすら忘れちゃうくらいに選手たちもイキイキと動いていましたねー、さすが!!でも、裏ですれ違った試合後の選手達は、みんな腰を押さえて歩いていました。あの衝撃は、想像以上なのでしょう…。あとひとつ残念だったのは、休憩後、小学生連れの家族が帰ってしまったこと…。低いところで試合が行われたので、子供が全く見れなくなってしまって、泣く泣く帰るとのことでした。しかし私は、プロレス魂にまた火がつきましたよ!

投稿者 ニコママ : 2008年08月10日 13:34

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