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2008年08月31日

ヨネの意気地

 昨日はジュニア・デー。後楽園ホールの『PREMIUM』はジュニア主体の大会だったし、ディファ有明のノアはジュニアヘビー級タッグリーグ戦の折り返し地点。で、私が選んだのはディファ有明。KENTA&石森vs勝彦&飯伏が観たかったのだ。

 実際、素晴らしい試合だった。KENTAと勝彦の意地の張り合いは相変わらずだし、昨年の最終戦でKENTAにフォールを奪われている飯伏も雪辱とばかりに奮闘。石森は新日本参戦時にタッグを組んでいた勝彦に闘志剥き出し。そして気持ちの部分だけでなく、そこに技術が加わって攻守が激しく入れ替わるのだからスリリングだ。最後は残り試合時間20秒の29分40秒、勝彦が変形原爆固めで石森をフォール。きっちりと勝負をつけて大会のメインを締め括った。

 まあ、詳しいことは週刊プロレスに任せて…今日、本当に書きたいのはモハメドヨネのことだ。ヨネは8・23後楽園の開幕戦で森嶋と組んで健介&起田と対戦、激しい当たりを見せて「健介オフィスの友情ごっこ、仲良しこよしが鼻につくんですよ!」と吐き捨てていたが、昨日の森嶋&平柳と組んでの健介&起田&健斗戦でもキラーぶりを発揮。とにかく「お前らには、いいところを取らせない」というファイトぶりで、最後も健斗の体が折り曲がるような逆片エビ固めで、わずか4分27秒で試合を決めてしまった。

「どこまで曲がるかなと思ったら、あそこまで曲がっちゃいましたよ(笑)。健介ファミリーですか? 生理的に気に食わないんですよ。健介ファミリーとか名乗っているけど、あの人(健介)がトップでいいカッコしたいだけでしょ? 俺もヨソからノアに来て、ようやく今がある。それをいきなり“佐々木健介、ここにあり!”ってやられたら、面白いわけないでしょ。だから俺は、当たった時には怖さを見せつけておかないと。今の状況は一昔前なら対抗戦ですからね。歯向かっていかなかったら、どうするんだってことですよ」

 ちょっとユーモラスで明るいイメージがあるヨネだが、元々はバチバチ集団バトラーツの出身。健介ファミリーの出現によって、本来持っている毒が吐き出されれば面白くなるぞ!

投稿者 maikai : 11:02 | コメント (1)

2008年08月30日

ドラゴンゲート&ゼロワンMAX

 昨日は急用で朝から外出したため、ダイアリーの更新ができなかった。ということで、今日は一昨日のドラゴンゲート後楽園と昨日のゼロワンMAX後楽園についてまとめて書こう。

 まずドラゴンゲート。前回、8・9大会のタッグリーグ開幕戦は超満員の中でリングがぶっ壊れるというアクシデントがありながらも、急造マットで選手たちが熱闘を展開して大きな話題になった。そんなこともあってか一昨日28日の決勝戦も熱気ムンムン。またまた超満員の中で「DGスタイルの可能性は無限大!」と言ってもいい戦いが繰り広げられた。

 決勝トーナメント第1試合のツインゲート王者リョウスカ(齋藤了&横須賀享)vs土井吉(土井成樹&吉野正人)はノンストップの戦い。決勝トーナメント第2試合の鷹龍(鷹木信悟&ドラゴン・キッド)vsYAMAコン(YAMATO&サイバー・コング)はハードヒッティング、続くWORLD-1(B×Bハルク、ニック&マット・ジャクソン)vsリアル・ハザード(Gamma、堀口元気、神田裕之)の6人タッグは善VS悪の昔のアメリカン・プロレスのテイスト。優勝決定戦前の無所属中年組(望月成晃、ドン・フジイ、クネス、スペル・シーサー)vs戸澤塾(新井健一郎、岩佐拓、戸澤アキラ、忍)の8人タッグは男臭さが充満するコテコテの試合。ドラゴンゲートを観ていつも感心するのは同じ色の試合がなく、本当にバラエティに富んでいるということだ。

 優勝決定戦の土井吉vs鷹龍は、土井吉のタッグチームとしての完成度の高さを証明するような試合だった。決勝トーナメント第1試合と打って変わってジックリした試合運び。それでいて要所でのスピードが素晴らしい。緩急のつけ方が実に巧みなのだ。そして、まだまだ雑な面がある鷹木をコントロールし、キッドの返し技に対処した上での2連覇達成。やっぱりドラゴンゲートの頂点に立つタッグチームは土井吉である。なお、優勝賞金200万円は開幕戦で壊れたリングの修理代に充てるという。そう、壊れたリングをアメリカで発注してきたのは土井吉だった。優勝して責任を全うするなんて、本当にいい奴らだ!

 昨日のゼロワンMAX後楽園は、ゼロワンMAXの分岐点になる大会だった。まずは、この日をもって退団する大森隆男率いるアックス軍と田中将斗率いるソード軍の最終決着戦。ゼロワンMAXは今年に入って普段の大会も対抗戦の緊張感を持たせるために選手をソード軍とアックス軍に振り分けたが、新日本との対抗戦が始まると、そのカラーは薄れていった。そして大森の退団によって、この構図が完全に消滅する形だ。

 結果は大森が崔をアックス・ボンバー2連発で沈めてアックス軍が勝利。観客が大森にどんな反応を示すか注目していたが、実に温かい声援が飛んでいたのが印象的だった。試合後には大谷、将斗らが花束を贈呈、円満な形での退団というのが強調された。真面目人間だけに、逆に面白おかしくいじられていた大森。そんな人間性は選手ファン、そしてマスコミから愛されていたのである。

 そして新日本との対抗戦。日高郁人が嫌味な感じでゼロワンMAXではヒール人気を誇る(?)田口隆祐をダンスさせることなく葬ってインター・ジュニア王座を守ったまではよかったが、メインでは大谷晋二郎が永田裕志に敗れてしまった。

「ゼロワンMAX、敗れたり! プロレスラーにプロレスの教科書なんてない。あるのは真実のみ。今の真実はゼロワンMAXの象徴・大谷がこの俺に敗れたということだ」と、永田。流れは永田と田中将斗の一騎打ちになった。

 さあ、今後のゼロワンMAXはどうなる?

投稿者 maikai : 13:54 | コメント (0)

2008年08月28日

8・31両国は放送席も対抗戦!

 夏休み最終日の8月31日は両国国技館で全日本プロレスがビッグマッチ。諏訪魔に太陽ケアが挑戦する三冠ヘビー級選手権、武藤敬司にG1クライマックス覇者・後藤洋央紀が挑戦するIWGPヘビー級選手権の2大メジャー選手権が開催される。

 この模様はスカパーのPPVで生中継されるが、放送席も対抗戦になった。第1試合から第6試合まではGAORAの『ALL JAPAN B-Banquet』と同じく鍵野威史アナウンサーが実況し、解説は私が務めるが、IWGP戦は実況=辻よしなりアナウンサー、解説=東京スポーツの柴田惣一氏、ゲスト解説=山本小鉄さんという、かつてのテレビ朝日の『ワールドプロレス』の布陣で完全に新日本カラーになるのだ。そして三冠戦を担当するのは全日本プロレスの実況で一世を風靡した若林健治アナウンサー、解説は私と渕正信さん。こちらはコテコテの全日本カラーになった。リング上でなく、放送席も新日本と全日本にハッキリ分かれるのである。

 これは私自身も楽しみ! とは言っても、自然体で三冠戦を解説するだけのことだ。今回の三冠戦の意味は深い。表面上は諏訪魔にケアが挑戦するわけだが、実際には四天王プロレス全盛の馬場・全日本、その後の三沢・全日本、元子・全日本、そして現在の武藤・全日本を知るケアにジャイアント馬場もジャンボ鶴田も天龍源一郎も、川田以外の四天王も知らない武藤・全日本育ちの三冠王者・諏訪魔が挑戦する試合だ。ケアはキャリアと経験を口にするが、これだけはどう逆立ちしたって諏訪魔が今すぐ手にできるものではない。この三冠戦は過去の全日本と現在進行形の全日本がぶつかり、そして融合する重要な試合だと私は解釈している。その意義を、試合を通して解説したいというのが今の私の気持ちだ。お楽しみに!

投稿者 maikai : 11:58 | コメント (0)

2008年08月27日

海野ちゃん、よかったね!

 昨日の『レッドシューズ海野 レフェリー20周年特別興行』は破天荒で、本当に楽しい大会だった。

 サムライTVの放送席に陣取ったのは、全日本プロレスで海野レフェリーと84年同期の若林健治アナと私。加えてゲスト解説が海野レフェリーの飲み友達の西村。実況&解説が新日本の大会初体験の全日本系・若林アナ&私、ゲストが独自の理論を展開する西村だからこの時点で無茶している。よくもまあ、新日本サイドからOKが出たものだと感心してしまう。

 試合は参加した選手が海野レフェリーを祝うために全員が全力でファイトしてくれた。第1試合の井上&田口VSミラノ&稔からノンストップの戦い。クラシックなレスリングを愛する西村は久々にナマで観る古巣の試合にカルチャーショックを感じていたようだ。だが、この日は記念大会。どの試合も普段とはまた違うお祭り騒ぎという感じで、それをお客さんも楽しんでいたと思う。

 新日本勢だけでなく、元WAR営業部員のドン・フジイ、当時は武輝道場所属ながらWARで成長し、WARのインタージュニア王者として活躍した望月成晃のドラゴンゲート勢が参加。06年7月27日の『WARファイナル』で解散した平成維震軍の一夜限りの復活、天龍源一郎の3年8ヵ月ぶりの新日本登場など、海野レフェリーの人脈でお楽しみがいっぱい。GBHのセコンドとしてグレート・カブキが出現し、天龍とカブキのチョップVSアッパーの攻防が十数年ぶりに見られたのは嬉しかった。

 25年ぶりに新日本マットに上がり、4代目タイガーと師弟コンビを結成した初代タイガーの緩急ある動きは素晴らしかったし、その対戦相手となった邪道&外道がかつてのテーマ曲で入場、冬木軍時代のコスチュームを着用していたのもジーンときた。冬木軍はWARにとってなくてはならない存在だった。邪道&外道は海野レフェリーのお祝いに冬木さんも連れてきてくれたのだ。

 そしてメインは新日本の現在進行形の棚橋&中邑VS後藤&内藤。このカードを敢えてメインに持ってくるところが、現在は新日本の審判部長の要職を担う海野レフェリーらしい。試合の途中で意識が飛びながらも最後まで戦い、ランドスライドに轟沈したものの、腕十字は極めさせなかった内藤の健闘は素晴らしいものだった。

 試合後のセレモニーでは会場のスクリーンにノアの仲田龍統括本部長のビデオレターが映し出された。海野レフェリーにとって仲田氏は全日本のリング屋時代の先輩なのだ。そして仲田氏が長々と喋っていると「ハイ、終わり、終わり」の声と共に三沢光晴が登場! 仲田氏が座っているイスを押してフェードアウトするというオチがついていた。

 このビデオレターはスタッフが海野レフェリーに内緒で用意していたもの。新日本とノアは現在デリケートな関係にあると思われるが、スタッフがお願いに行くと快くOKしてもらって、しかもノア側でこのビデオを制作してくれたという。政治的な状況はどうあれ、人と人のつながりを大事にするのが龍ちゃん、みっちゃんのいいところ。さりげない登場の仕方もみっちゃんらしかった。海野ちゃん、よかったね。

 昨日のテレビでも「海野レフェリー」と呼び、この文章の中でも「海野レフェリー」と表記しているが、何だか自分的には不自然でいけない。やっぱり私の個人の中では、いつまで経っても「海野ちゃん」なのだ。

 全日本からSWS、WARと天龍さんと行動を共にしてきた海野ちゃん。2000年に天龍さんが全日本に戻った時に「一緒に全日本に来ないか」という誘いを受けながらも翌年に新日本のレフェリーに。ちょっと寂しい思いもあったが、新日本で“ひとり天龍同盟”を貫いて、若い選手に酒を飲ませている姿を見て嬉しかった。気づいたら、WARで過ごした月日と新日本に来てからの時間はほぼ同じに。今では新日本の重鎮でもある。この記念興行を観て、いかに新日本内で人望があり、愛されているのかがわかった。やっぱり新日本に来て正解だったと思う。

 昨日は休憩時間無しで6試合すべてを裁いたが、こういうことができるのもWAR時代に全試合を裁き、当時はリング作りや外人係など裏方のすべてを自分で切り盛りしていたからこそ。その一つの集大成が昨日の大会だと解釈している。

 改めて海野ちゃん…いや、海野宏之さん、レフェリー20周年おめでとうございます。

投稿者 maikai : 12:17 | コメント (0)

2008年08月26日

海野20周年興行で若林アナとタッグ!

 今日8月26日といえば思い出されるのが1979年の日本武道館における『プロレス夢のオールスター戦』。東京スポーツ主催で新日本、全日本、国際の3団体が一堂に会し、馬場と猪木がBIコンビを復活させてブッチャー&シンと戦った、まさに夢の一夜だ。当時、私は高校3年生だった。

 そして29年後の今日は後楽園ホールでレッドシューズ海野レフェリーの20周年記念興行。この大会で私は若林健治アナウンサーと共にサムライTVの放送席に座る。若林アナと一緒に喋るのは3月2日の全日本・両国大会以来。あの時は健介VS小島の三冠戦、ドリー・ファンク・ジュニアの引退試合を一緒に担当した。

 でも、何で“全日本系”の私と若林アナが今日喋るかって? 実は私たち2人と海野レフェリーは全日本プロレス同期生。海野レフェリーが全日本プロレスに入社したのが84年。若林アナが中部日本放送(CBC)を退社して日本テレビに移り、全日本プロレスの実況を始めたのが84年。ゴングが週刊化されて私が初代全日本プロレス担当記者になったのが84年なのだ。今回の実況&解説は海野レフェリーからのリクエストだった。

 全日本系の実況&解説がどう喋るのか? 初回放送は9月3日(水)22時~24時です。お楽しみに!

投稿者 maikai : 09:51 | コメント (0)

2008年08月24日

秋山準に親近感!

 昨日はノアの『第2回日テレ杯争奪ジュニアヘビー級タッグリーグ戦』開幕戦。後楽園ホールに到着するや、秋山準とバッタリ。秋山は東スポで「リキ(力皇)がGHCヘビー級王座を獲れなかったら坊主になるよ!」と言っていたが、その約束を守って高校生以来22年ぶりに坊主頭になっていた。

 おおっ、私と同じ髪型(果たしてこれを髪型と言うのか?)ではないか。私がキャップを脱いで頭を示すと秋山も自分の頭を撫でてニヤリ。正直、最近の秋山の頭は危うい感じになってきていたから、これはお世辞抜きに似合っている。

 私が坊主にしたのは2年前の5月。2週間のハワイ旅行に行く前に髪を切り、坊主だけでは寂しいので髭を伸ばしたのだ。当初は6ミリ。でも、すぐに伸びて中途半端になるから3ミリにし、今年の5月からは思い切って1ミリにした。今、秋山は3ミリにしているそうだが、1ミリにしようよ!

「これは東スポのバツゲームだから」と言う秋山だが、ぜひとも坊主頭をキープしてほしい。これからは坊主の時代なのだ!

 さて、肝心の試合の方は、今ツアー全戦に出場する小橋とメインの6人タッグで激突。思えば、秋山が小橋との“最後の一騎打ち”をアピールしていたのはGHC王者だった2年前の春。小橋が確実に復調しているだけに、そろそろ先送りになっていた一騎打ちを睨んでもいいのではないかと思う。小橋の体調を見極めつつ、秋山が一騎打ちの方向にうまくリードしてくれることを期待したい。

投稿者 maikai : 14:41 | コメント (0)

2008年08月23日

全日本での中邑真輔&後藤洋央紀

 昨日の後楽園ホールにおける全日本プロレス『SUMMER IMPACT2008』開幕戦は8・31両国決戦の前哨戦。大一番を10日後に控えて、どの試合も熱がこもっていた。

 テレビの解説者の立場からすると、最も興味深かったのが武藤敬司&雷陣明VS中邑真輔&後藤洋央紀だ。中邑と後藤は全日本初登場。この2人の試合を喋るのはもちろん、リングサイドからじっくり観るのも初めてのことだった。
 4・27大阪で武藤にIWGP王座を奪われた中邑は難しいポジション。それ以来の武藤との対戦だけに心に期するものがあるはずだが、両国の挑戦者は後藤。ということは後藤をバックアップするのが役目になる。果たして中邑はどういうファイトに出るのか注目していわけだが、これが見事だった。全日本勢の攻撃を受けつつ、いいタイミングで後藤につなぐ。また、受けっ放しではなく、精一杯の攻撃を仕掛けてくる雷陣を巧みにコントロールし、武藤との対戦では低空ドロップキック→ドラゴン・スクリュー→シャイニング・ウィザード→足4の字固めの武藤の得意のパターンを引き出して、それを後藤に見せた上で変幻自在の腕十字で逆襲。最後もランドスライドで雷陣からフォールを奪い、後藤に貢献しながら、きっちりと中邑真輔を見せつけた。

 一方の後藤は1・4東京ドームでグレート・ムタの掌に乗せられて完敗を喫した苦い過去があるが「ムタと武藤は別人。今日が武藤との初対決です!」と、G1覇者のプライドと新日本の看板を背負って気迫のリングイン。私が注目しているのは後藤が持っている独特のリズムと間だ。明らかに他の選手とは違う。ルックスもファイト・スタイルも全然違うが、私は後藤のリズムと間にサムソン冬木を思い出してしまうのである。この後藤のリズム&間と、同じく独特の武藤のリズム&間が絡んだらどんな試合になるのだろうか? どちらが自分のフィールドに引きずり込めるかがポイントになるだろう。ちなみに昨日は挨拶代りに武藤がシャイニング・ウィザードを連発、後藤は昇天を決めた。

 夏以降の全日本と新日本の流れは予測がつかないが、全日本のテレビ解説者の立場としては中邑&後藤が暮れの最強タッグに出場してくれたらいいなあと思った次第だ。

投稿者 maikai : 09:32 | コメント (0)

2008年08月22日

今こそ天龍を見よ!

 昨日の『ハッスルツアー2008 in KORAKUEN』の注目カードは天龍源一郎VS越中詩郎。かつてWAR、新日本で繰り広げられた抗争が“ハッスルの世界”で実現したのだ。「ハッスルには2人もジジイはいらない!」という『ジG1 CLIMAX』と位置付けられた中で2人はどう戦ったか?

 結果は9分14秒、越中がブレーンバスター4連発で勝利。この上っ面の記録だけで、またまた罵詈雑言が聞こえてきそうだ。

 例によって「やっぱり小佐野は天龍贔屓だ」と言われるのだろうが、この9分14秒の中で天龍も、そして越中も精一杯の戦いをやったと私は思う。いきなり場外に出てイスで殴り合ったのは、対戦相手はもちろん、観客に対しての「これでも食らえ!」だったと思うし、越中がリープ・フロッグからヒップアタック、天龍が逆さ押さえ込み、そしてドロップキックの相打ちという展開にも何だか2人のプロレスラーとしての意地が見えたような気がした。

 天龍は逆さ押さえ込みの他にも回転エビ固めなど、新人時代にも使わなかったような技を繰り出した。それは30年以上も前にアマリロのファンク道場で習った技だ。

 そして久々にトップロープからのエルボードロップも披露。この技は仕掛けた方にもダメージがある。まだWARでバリバリやっていた頃でも、腰の状態が悪い時には1試合で3発出すと試合後にはしばらく動けなくなっていたのを思い出す。それを肋骨を痛めている今やったのだから、結果的にはこれが致命傷になってしまった。

 越中はそんな天龍を容赦なく潰した。投げっ放しパワーボム、そしてブレーンバスター3連発の後に駄目押しの1発! これでいいのだ。

 今の天龍は、当然のことながら全盛期の天龍とは違う。去年の8月、Gスピリッツ創刊号でハッスルについてインタビューした時に天龍はこう言っていた。

「実際、今の俺に30代の頃と同じことをやれって言ったって無理。でも俺はリングの中ではね、自分の出来る限りのこと…その時代、その時代のパフォーマンスをやっているつもりだよ。そりゃあ、やれる技は少なくなるし、やれることも限られてくるけど、その中でやれることは精一杯やってるつもりだよ。確固たる自分がいれば流されることもないし、ブレることもないから。ブレなけりゃ、どっちの目が出ても後悔はないよ」

 先日、引退を表明したオリックスの清原は「心技体の最後に残った心、魂でバットを振ります」と言っていたが、実績と貫録に胡坐をかかずに等身大でリングに上がる天龍がこれから我々に何を見せてくれるのか。これからの天龍がリング上から発するメッセージをしっかりと読み取っていきたいと思う。

投稿者 maikai : 09:55 | コメント (0)

2008年08月21日

ベルギーのカレル・イスタス

 Gスピリッツにおける私の立場は純粋なライター。だから企画を提案したりはするものの、自分の書いた記事以外は読者と同じ立場で読むことになる。

 で、昨日発売された第8号の記事の中で唸らされたのが那嵯涼介氏の『カール・ゴッチとキャッチ・アズ・キャッチ・キャン 前編』。ゴッチのヨーロッパ時代…つまりベルギー出身ののカレル・イスタスの足跡をたどったもので、ゴッチがなぜレスリングと出会ったのか、どうやってキャッチ・アズ・キャッチ・キャンと遭遇したのか、実際にどんな活躍をしたのかが克明に記されている。アマチュア時代に出場した1948年のロンドン・オリンピックのパンフレット、今まで見たことがなかった若き日の写真、イギリス時代のパンフレットなどの貴重な資料にも目を奪われた。“神様”カール・ゴッチではなく、“求道者”カレル・イスタスが浮き彫りになっている。

 そして同じく那嵯氏の『ウィガンにあった黒い小屋――“蛇の穴”ビリー・ライレー・ジムの実像――』。こちらも貴重な資料が満載だし、ここまでビリー・ライレー・ジム、キャッチについて詳細に書かれた記事を読んだことはない。これを読むと1940年代~60年代のイギリス・マットをタイムスリップして観たくなる。

 改めてプロレスは奥が深いと思ったし、掘り下げる材料はいくらでもあると感じた。リアルタイムの試合を体感しつつ、その一方では歴史の中に埋没している過去を見つめて、まだまだ学ぶことはいっぱいある。だからこの仕事はやめられない!


 

投稿者 maikai : 10:32 | コメント (1)

2008年08月20日

もうひとつのUWF史

 今日、8月20日はGスピリッツ第8号の発売日。今号で私が担当したのは『もうひとつのUWF史』だ。

 第1次UWFは理想のプロレスを求めた同志たちによって創られた団体ではない。当時の日本プロレス界の“大人の事情”によって産み落とされた団体である。そして“大人の事情”に翻弄された選手たちが、自分たちの意思を持って突き進むことを決意したことでUスタイルが生まれたのだ。

 今回のUWF史は敢えて“大人の事情”にスポットを当ててみた。馬場と猪木の水面下での蜜月、83年夏に起こった新日本のクーデター騒動など、様々な要素がUWFには絡んでくる。もし、UWFが当初の構想通りに動いていたら、日本プロレス界はかなり違った歴史を歩んだだろう。

 今回の特集にあたり、私は猪木の片腕として手腕を振るい、UWF設立に動いた新間寿氏、クーデター騒動の首謀者のひとりであり、新日本プロレスの営業部長からのちにジャパン・プロレス社長になった大塚直樹氏を取材した。20年以上も経過した今だからこそ明かしてくれた話も多々ある。改めて思い知らされたのはアントニオ猪木、ジャイアント馬場の凄さ、当時のプロレス関係者のバイタリティ。その凄まじいばかりのエネルギーが激動の時代を創ったのだと思う。誌面を通して、それを感じていただければ幸いだ。

投稿者 maikai : 09:42 | コメント (0)

2008年08月19日

2つの再会ドラマ

 17日の昼、後楽園ホールで開催されたSEMブランドによる健介オフィス興行は若い息吹が感じられる大会だった。メインは健介オフィスVSノアのサバイバル・タッグ4VS4。健介オフィス=健介、勝彦、起田、健斗のフルメンバー、ノア=小橋、KENTA、青木、伊藤という布陣での激突だったが、キャリア半年の起田、健斗を抱える健介オフィスが勝利したのは大健闘と言えるし、片やノアではKENTAが5試合出ずっぱりで55分30秒も戦い抜いたのは立派。試合後、勝彦とKENTAが初めて握手したシーンも爽やかだった。

 この大会には他にも見所があった。それは2つの再会ドラマである。

 ひとつは菊タローと大阪プロレスのくいしんぼう仮面が田上明&菊タローVSなまずマン&くいしんぼう仮面という形で3年4ヵ月ぶりに相まみえたこと。菊タローこと、えべっさんとくいしんぼう仮面の激突は大阪プロレスの名物だった。だが05年4月に菊タローがフリーになったことで2人が激突することは2度とないと思われていた。菊●(一応、本名は非公開なので)がえべっさんを名乗れずに菊タローに改名したことでも、菊●と大阪プロレスの確執の深さはかわろうというもの。それが意外な形で再会が実現し、封印されていたお笑いネタを存分に披露してくれた。菊タローはくいしんぼう仮面との迷勝負数え唄の再開を宣言。24日には大阪プロレスに乗り込むという。

 そしてもうひとつはウルティモ・ドラゴン、南野武、アミーゴ鈴木VS丸藤正道、石森太二、太田一平で実現したウルティモVS石森。丸藤はこの試合の見所を「やっぱり石森でしょう。かつての師匠ウルティモ・ドラゴンとのギクシャクした関係が、リング上でどう表現されるか…」と言っていたが、石森には相当なプレッシャーがあったようだ。

 石森は闘龍門の第9期生で闘龍門Xのエースとしてウルティモが期待をかけていた男。その日本デビューもウルティモの仕掛けによって03年1月の『WRESTLE-1』の東京ドームという大舞台だった。私はウルティモと石森の関係は良好だとばかり思っていたのだが、石森はウルティモに黙って闘龍門を去り、現在に至っていたのだという。

 石森はかつての師匠の前で成長した姿を懸命に見せた。ウルティモにミサイルキック、ハンドスプリング・ハイキックを決め、最後は後輩にあたる闘龍門第11期生の鈴木をスーパースター・エルボーで下した。

 試合後、丸藤に促されてウルティモに一礼した石森。するとウルティモは張り手一閃! そして笑顔で石森を抱き締めた。思わず涙する石森。最後は師弟のサルト・モルタル競演という最高の締めくくりになった。

「いつか当たると思って心構えはしていましたけど、まさかこんなに早くその日が来るとは思ってもいませんでした。いつも以上に緊張しました。やっぱり校長はオーラがあるし、凄い威圧感でしたね。気遅れしてしまったかもしれません。何年か前、何も言わずに出て行った自分ですけど、校長の教えがあったから今がある。凄い感謝しています。戦う前は凄く嫌だったけど、戦ってよかった。今は感謝の気持ちでいっぱいです。最後、いきなりビンタを食らってビックリしましたけど“頑張れ!”って言ってくれて…。門下生の中で一番ひどい辞め方をした自分でも受け入れてくれて“頑張れ!”って言って頂いて、感謝しています」と、石森は時に涙を浮かべて語った。今年3月にはドラゴンゲートのリングにも立った石森。過去に決着をつけて、さらに次のステップに向かっていく。

投稿者 maikai : 08:33 | コメント (0)

2008年08月18日

後藤洋央紀の優勝に思う

 今年のG1クライマックスで優勝戦のリングに立ったのは後藤洋央紀と真壁刀義。ゼロワンMAXの火祭りに続いてG1でも最後まで勝ち上がったのだから、今年の夏男は真壁だったと言ってもいい。

 そして優勝の栄冠に輝いたのは初出場の後藤。正直なところ、これは私にとっては意外だった。というのも、今年のG1で実際に観た後藤の試合は8・11横浜の川田に負けた試合、8・15後楽園の天山にドクター・ストップ勝ちした試合だけだったからだ。どちらも後藤本来の持ち味が出た試合とは言い難かった。

 だが、成績を見れば天山、矢野、中邑、永田に勝ち、川田、吉江に敗れての8点。新日本所属選手には全勝、他団体の選手には全敗という結果。普段戦っている選手たちには勝っても、戦い慣れていない選手に負けてしまったのは経験の浅さか。これは今後の戦いの中で解消されていくものだと思う。

 それにしても新日本は新しい段階に突入しているのだと改めて感じさせられた。ただし、後藤の優勝は早すぎるということはないし、フロックでもない。91年に初めてG1が開催された時、蝶野はキャリア7年足らず、27歳だった。今の後藤はキャリア5年、29歳。このくらいのキャリアと年齢でトップに食い込む人材が出てこなければ困るのだ。全日本でも今年のチャンピオン・カーニバルに優勝し、三冠王者になった諏訪魔はキャリア4年目、31歳だし、ノアのGHC王者・森嶋猛だってキャリアは10年を迎えたが、まだ29歳だ。

 彼らにとって大変なのは、プロレスファンは古くから観ている人が多く、前の世代の人たちの記憶とも戦っていかなければならないところ。だが、焦ることはないし、立場が必ずや成長させてくれるはずだ。

 後藤は今回の快挙によって中邑、棚橋とようやく同じラインに立つことができたというのが本当のところだろう。アントニオ猪木の匂いを感じさせないこの3人が新日本の未来をどう築いていくか。新日本プロレスが真に新しい歴史を創れるかは、この3人の切磋琢磨にかかっている。

投稿者 maikai : 10:33 | コメント (2)

2008年08月17日

笑いなくして未来なし

 昨日はG1両国…ではなく、菊タローが主宰するアキバプロレスのプレ旗揚げ戦を目撃するために秋葉原UDXへ。やはり新団体の発信は見ておきたかったのだ。

 観客は超満員685人。G1ではなく、あえてアキプロを選択したプロレス・ファンもいる。この楽しみ方の幅の広さがあるのもプロレスのいいところ。そして当然、プロレス初観戦の人もいた。これこそが菊タローの狙いでもある。

 もちろん普通のプロレス興行ではない。そこには菊タローのこだわり抜いたプロデュースがあった。まず秋葉原だけに試合前には木原文人リングアナが「ご観戦の際にはシャツをズボンの中に入れてください」とアナウンス。そして大会のコンセプトは秋葉原をめぐっての善VS悪。アキバプロレスは表向きはプロレス団体だが、実は秋葉原の正義を守る秘密結社。そこに横やりを入れてきたのがシャンパンタワーを建設し、ゲームやフィギュア・ショップを廃止して秋葉原を女溢れるホストの街にしようとたくらむ新宿歌舞伎町ホストクラブ『ダイヤモンド・ロマンス』のNo.1ホストのRion。そう、DDTで活躍している美月凛音が今回のプレ旗揚げの重要なキャストとなった。

 第1試合からメインまでテーマとなったのはアキプロVSRionホスト軍団。第1試合の澤宗紀VS内田祥一は純粋なプロレスになるかと思いきや、Rionに新人ホスト養成シャンパンを飲まされた内田がホスト軍団の手下に。澤はポスターを入れたリュックを背負うアキバ系の若者キャラで内田を退治するというドラマ仕立てのスタートとなった。

 第2試合では『百獣戦隊ガオレンジャー』でガオブラック役だった酒井一圭が怪人ローアングラー(ローアングルで女性のスカートの中を激写する悪い奴のキャラ)&戦闘員に襲われたMCのお姉さんを救出するために登場。アキプロは戦隊ヒーローの事務所から電脳戦隊アキバVを投入する予定だったが、夏休みということでヒーローたちのスケジュールが空かずに酒井が窮地に追い込まれるも、土壇場でアキバ・ブラウンが駆けつけた。ブルー、レッド、イエローといった主力キャラを借りるのは無理だったが、微妙な色のブラウンが来てくれたというわけだ。そして酒井も無事にアキバ・ビリジアンに変身! ビリジアンも絵具で最後に残ってしまうような微妙な色。そんなちょっとしたところにも菊タローのこだわりがある。

 さて、試合はいつしか酒井VS戦闘員からアキバ・ブラウン&アキバ・ビリジアンVS怪人ローアングラー&戦闘員に。正義の味方と思われたアキバVもダークな部分があって、酒井が変身したビリジアンがレフェリーの目を盗んで急所蹴りから首固めでフォール。おまけに試合後にはMCのお姉さんを五反田にお持ち帰りしてしまった。戦隊ヒーロー物に大人のテイストもちょっぴり加わっていたわけだ。

 セミのマグニチュード秋葉原(岸和田ニイサンの秋葉原バージョン)&円華VSダンボール肉マン&エル・ブレイザーは純粋なプロレス。ブレイザーの四次元殺法が客席を沸かせた。そしてメインは菊タロー、おでん・カーン、アップルみゆきとRion軍団の全面戦争。ジャンク男1、ジャンク男2をひきつれてRion自ら出陣だ。これも試合的には純粋なプロレスに。最後はメイド服姿のアップルが見事なジャーマンを決めてアキプロに勝利をもたらして、とりあえず秋葉原の平和を守った。

 多分、これを読んでいる人はイメージしにくいだろうし、超くだらないと思うかもしれない。でも、コンセプトがしっかりしていて、しかも映像も駆使した戦隊ヒーロー物仕立てだから初めてプロレスを観た人も入りやすかったはず。菊タローは実際に戦隊ヒーロー・ショーに足を運んで研究したという。そして、どんなに面白おかしいストーリーに沿っていても肝心のプロレスの中身がしっかりしていたからプロレスファンも満足したと思う。まさに戦隊物とプロレスのコラボという試みだった。

「秋葉原で自分がいた頃の大阪プロレスをやってやろうと思っているんです。あの頃の大阪プロレスの熱気を秋葉原に持って来られれば。今回、いろいろ経費がかさんで超満員でも大赤字ですけど、1回やれば、いろいろな企業にアピールできると思うんですよ。今日もいくつかの会社の方が観に来られていましたしね。タイアップしていけばゲート収入に頼らないで収益を上げることも可能だと思うんですよ。僕はアニメ、ゲーム、プロレスはリンクすると思うし、既存のプロレスとは違う新しいジャンルとしてアキバプロレスを秋葉原に根付かせたいと思っています」と菊タロー。

 今回のプレ旗揚げにあたっては裏でマッスル坂井が随分と協力していた。だが『マッスル』とも違うカラーが出た。総合プロデュースする人間が違えば、違うカラーになるのである。

 アキバプロレスのロゴマークはガチャガチャのカプセルをイメージしたもの。このカプセルの中に菊タローの夢やアイデアがいっぱい詰まっている。そしてカプセルの上にある文字はno smile,no future=笑いなくして未来なし。人々に活力を与えるという使命感を持ったアキバプロレスは、立派なプロレスだと私は思っている。

投稿者 maikai : 09:44 | コメント (1)

2008年08月16日

IGF『GENOME』の面白さとは

 IGF『GENOME』は不思議な世界だ。プロレスの試合として観た場合、満足度が高いかと言えば「?」となる。昨日の両国大会にしても、プロレスの試合として満足できたのはセミのカシンVSネクロ・ブッチャーVSロブ・ヴァン・ダム(RVD)の3WAYマッチぐらいなもの。3人が3人ともにプロレス頭を持つアドリブの利く男たちだけに、かなり面白かった。ネクロに雪崩式ブレーンバスターを決めようとするRVDにカシンがパワーボム、グーパンチだけでなくタイガー・ドライバーも披露したネクロ、RVDはファイブスター・フロッグ・スプラッシュ、前転してからサマーソルト・ドロップを放つローリング・サンダーの2大必殺技を公開…と、乱戦の中でもそれぞれが持ち味を存分に発揮してくれた。他の試合に“プロレスならではの攻防”がなかっただけに、余計に光って見えたのかもしれない。

 ただ、他の試合にしても“プロレス”を取っ払ってしまえば、結構面白かった。第1試合でアレクサンダー大塚と戦ったエリック・ハマーのキーロックをリフトアップ、相手を1回転させるラリアットなどのパワフル・ファイトは特筆もの。フィニッシュの片羽絞めのような形からスープレックスでぶん投げるハマー・スパイクも一見の価値ありだ。タカ・クノウと戦ったジョン・アンダーソンの筋肉の塊のような体も凄かった。フィニッシュはニルヴァーナという名称がつけられていたが、ようはヘッドロック。今の時代にヘッドロックを決め技にしてしまうなんて、それだけでも驚きだ。何だかよくわからないが「わあ、すげぇな、こいつ!」と思わせてくれる外国人選手が登場してくるのは、昔のプロレスの定番だった。その意味ではIGFは日本のプロレスの原点を押さえているのかもしれない。

 あと私的に面白かったのは若翔洋と澤田敦士の相撲VS柔道。最後は若翔洋の相撲タックルを受け止めた澤田のDDTで呆気なく決まってしまったが、若翔洋の頭からのぶちかましの威力、顔を張られても何ともない打たれ強さは、力士の強さを体現していてワクワクさせられた。

 試合を終えて、何だか猪木さんの「屁理屈並べてもしょうがないだろ。面白きゃいいじゃねぇか!」という声が聞こえたような気がした。IGF『GENOME』には理屈も整合性も何もない。だから、すべてから解放されて楽しむのが一番いい!

投稿者 maikai : 10:43 | コメント (0)

2008年08月15日

Gスピリッツ第8号の表紙&主な内容です

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 8月20日(水)の発売まであと5日! Gスピリッツ第8号はこんな感じになっています。旧UWF特集は、もはや書き尽くされた「どんな理想を目指したのか?」というのではなく、その根本に立ち戻り、UWFという団体が生まれた政治的背景、その裏で動いていた人たちの思惑、UWFが本来担っていたはずの役目、この団体の誕生が日本マット界にどんな影響を及ぼしたのか等、今までとは違った視点で迫っています。あとは読んでのお楽しみ。乞うご期待!

★もうひとつのUWF史~猪木の誤算と馬場の野望~

水面下で合意に達していた新日本vs全日本の全面対抗戦

藤波辰巳&佐山聡の新団体『ワールド・プロレスリング』構想

クーデター事件の裏側で馬場が暗躍…全米制圧&タイガー獲得計画の全貌

長州ジャパンvsハリケーンズvsUWF!実現寸前だった大晦日オールスター戦

前田日明をビール瓶で殴った男・坂口征二が語る「事件の真相」

渕正信が明かす全日本道場の真実 馬場のシュートテクニックとは?

Uの扉を開けたルチャ戦士――マッハ隼人

【特別企画 Uの源流を探る】
カール・ゴッチとキャッチ・アズ・キャッチ・キャン
“蛇の穴”ビリー・ライレー・ジムの実像
欧州時代の足跡――ベルギーのカレル・イスタス

★ロングインタビュー=掣圏真陰流・興義館総監 佐山聡の未来図

【クローズアップ】
韓国プロレス界の興亡
“大帝”レネ・グアハルド
BIのメキシコ遠征秘話

【特別付録DVD=創立15周年記念みちのくプロレス特集】
『大江戸炎上』
1994年4月29日/東京・大田区体育館 観衆4800人(超満員札止め)
▼時間無制限1本勝負
SATO、ケンドー、獅龍VSスペル・デルフィン、ラムズ、愚乱・浪花
▼『新崎人生“真”八十八番札所』時間無制限1本勝負
ザ・グレート・サスケVS新崎人生

『永遠の炎~Eternal Flame~』
1994年10月30日/岩手産業文化センター屋外第一展示場 観衆5667人(満員)
▼30分1本勝負
SATO、テリー・ボーイ、獅龍VS新崎人生、TAKAみちのく、愚乱・浪花
▼『ノーロープ有刺鉄線電流地雷爆破ダブルヘル時限爆弾デスマッチ』時間無制限1本勝負
ザ・グレート・サスケVS大仁田厚

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2008年08月14日

G1後楽園雑感

 昨日は後楽園ホールでG1クライマックス3日目。「遂にG1も後楽園でやるようになったか…」とお嘆きの方もいるかもしれないが、この後楽園ホールこそ基本。ここを満員にして、そのお客さんを満足させてからがスタートなのだ。G1だって90年8月の後楽園ホール7連戦の成功によって生まれた企画である。実際、昨日の後楽園も超満員で盛り上がった。この熱が16、17日の両国につながればいい。

 さて、ここで私が星取りの行方を書いても仕方がない。それは他の情報サイト等に任せて、G1公式戦以外についてツラツラと書こうと思う。まずは第1試合の小島聡とミラノコレクションATの合体について。ミラノがいつものように透明犬ミケーレを連れて登場。すると小島も透明犬を連れて登場! こういうことができるようになったのは小島の心の余裕が出てきた証拠。レスラーでありながら、今もプロレス・ファンでインディー系にも詳しい小島だけにミラノのキャラをやってみたかったのだろう。素のままに遊び心を出せるようになったのだから、もう心配ない。G1の方は1勝1敗だが、勝ち星を挙げた中西戦では相手をロープに振って、自ら走り込んでのスタン・ハンセン式ラリアットを使っていたのが印象的だった。今回のG1は小島にとっては自分を取り戻す大切な時間なんだと思う。

 小島以外に昨日の後楽園で注目していたのは川田利明と石狩太一の元・師弟コンビの復活。全日本プロレス時代、石狩は川田の付き人を務めていて、2005年春に川田がフリーになった時には追従するように全日本を退団。川田と共にハッスルを主戦場にするようになった。そして“お調子者キャラ”のハッスルIとして人気を博したものの、06年春に「エンターテインメントではないプロレスをやりたい!」とDSEとの契約を解除して、川田と袂を分かって現在に至っている。

 川田は石狩をかわいがっていた。05年7月18日の東京ドームにおける三沢戦を前にした川田を箱根の温泉で取材した時も練習パートナーとして石狩を連れてきて、取材後には美味しいお酒を酌み交わしたのもいい思い出だ。そんな過去があるから、私としては昨日のタッグは感慨深いものがあった。

「離れてしまったけど、今の僕があるのも川田さんのおかげだし、今でも師匠だと思っています。試合前に挨拶したら“元気だったか?”って昔と変わらず気さくな感じで。リング上でもリング外でも空白の時間や違和感は感じませんでした。また機会があったら組ませていただきたいと思います」と石狩。最近はミラノとの抗争でヘンな方向(?)に行っている石狩だけに、これを機会に軌道修正できればいいのだが…意外に頑固で「必ずミラノの存在自体を消す!」と意気込んでいるので、気が済むまで突き進むしかないか。

投稿者 maikai : 11:37 | コメント (0)

2008年08月13日

菊ちゃん、こだわりのプレ旗揚げ

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 昨日のサムライTV『S-ARENA』には菊タローが緊急出演。来たる16日午後6時から秋葉原UDXビル2FのAKIBA SQUAREでアキバプロレスのプレ旗揚げ戦をプロデュースする菊ちゃんがPRのためにやって来たのだ。

 まだプロレスだけでは生活できない時代に秋葉原でアルバイトをしていたという菊ちゃんにとって、この興行はアキバへの恩返しであり、プロレス業界活性化の行動でもある。

「アキバっていうと、何だかヘンな取り上げ方をされる場合が多いじゃないですか。そうじゃなくて、様々なサブ・カルチャーの発信地であり、いろいろ面白いものがあるよというのをプロレスファンにわかってもらえばいいし、逆にプロレスに興味がないアキバ系の人がこの興行を観てプロレスに興味を持ってくれたらいいわけです。たとえば“円華、カッコイイー”でもいいし“アップルみゆき、萌え~”でもいいんです。プロレスを観る入口になれば…」と菊ちゃん。

 試合は第1試合から順に列記すると①澤宗紀 VS 内田祥一②坂井一圭 VS ?③???④マグニチュード秋葉原&円華 VS 段ボール肉マン&エルブレイザー⑤菊タロー、オデン・カーン、アップルみゆき VS???の5試合。第1試合は純粋なプロレス、第2試合に出場する酒井は元スーパー戦隊シリーズ『百獣戦隊ガオレンジャー』でガオブラックを演じた本物の戦隊ヒーロー。最近はマッスルに出場しているだけに“楽しいネタ”が期待できる。ちなみにカード中の未発表の“?”という表記については「Xだと大物に勘違いされるので?にしてください」(菊タロー)とのこと。第3試合はカード未発表だから、当日のサプライズということになる。第4試合では岸和田ニイサンがアキバ・バージョンで登場、段ボール肉マンはアキバご当地キャラだ。そしてメインでは菊ちゃん、これまたアキバから有名になったおでん缶をもじったオデン・カーンが登場。実物を見せてもらったが、オデン・カーンのマスクは非常に作りがイイ!

 実はアキバプロレスは表の顔で、本当の目的はアキバの平和を守る組織らしい。そしてアキバにはびこる悪の組織と戦っているのだとか。ということは、この興行にも悪の組織から刺客が送り込まれるはず。随所に菊ちゃんなりのこだわり、しっかりとした設定があるのだ。遊び心と柔軟なプロレス頭を持っている菊ちゃんのプロデュース力に期待しよう!

投稿者 maikai : 10:57 | コメント (0)

2008年08月12日

昨日のG1横浜で印象に残ったのは…

 昨日はG1第2戦の横浜文化体育館へ。所用のために会場に着いたのが午後7時過ぎで、大谷VS井上、天山VS矢野の公式戦が観られなかったのは残念だったが、館内に入るといい感じで盛り上がっていた。

 やっぱりG1は独特の雰囲気があってイイ。選手はもちろん、客席も何だがピリッとした緊張感があるのだ。

 昨日の公式戦で印象に残ったのは川田VS後藤、棚橋VS真壁の2試合。川田VS後藤では、武藤と同じく“アドリブの天才”と呼ばれる川田の懐の深さが改めて見て取れた。後藤がゴングと同時に真っ向からガンガン向かってきても川田はガッチリと受け止める。一見、後藤のペースのように見えても、川田は余裕なのだ。実際、試合後には「お客さんの反応がちょっと鈍かったかな?」と言うほど、冷静に試合を運んでいた。川田は完全に後藤を掌に乗せていたのである。残念ながら後藤は川田の掌から飛び出すことができなかった。最後はやはりタマの数の違いが出た。川田はジャンピング・ハイを跳ねられたらラリアット。これを跳ねられたら垂直落下式ブレーンバスター、それでも駄目ならランニング顔面蹴り! 常に先を読んだ決め技があるのだ。ただ、辛口の川田も後藤の可能性は買っていた。

「プロレス界って“新しい芽”を無理やり作るパターンが多いでしょ? でも、後藤は下積みしているし、最近の“新しい芽”とは違うかな。ルックスがよくてプロレスは駄目って奴が多いけど、技も重いしね。ラリアットが喉に入った時には“このまま背中つけたっていいや”って思ったよ(苦笑)。ここから先は自分で伸びでいくしかないね」とコメント。後藤に何か感じるものが大きかったようだ。

 メインで行われた棚橋VS真壁は、真壁の緻密さが光った。タナの足に集中攻撃を加え、机の上へのニークラッシャー、足へのキングコング・ニードロップ、そして仕上げは監獄固め。ゼロワンMAXの火祭りでは準優勝している真壁は単なるヒールじゃない。ワイルドなイメージの裏ではちゃんと試合を組み立てているのである。暴走コングは確実に進化している。

投稿者 maikai : 10:40 | コメント (0)

2008年08月11日

青い目の飯伏!

 昨日は新木場におけるDDTのビヤガーデン・プロレス最終日。前日の後楽園ではドラゴンゲートのマット・プロレスという貴重なものを観たが、昨日の高木三四郎VSケニー・オメガのエニウェア・ストリートファイトマッチも「観てよかった!」という掘り出し物の試合だった。

 オメガは今年25歳になる米インディーの新鋭。この男が、まるでDDTのために生まれてきたようなハチャメチャなガイジンなのだ。路上プロレスが大好きということで、すぐさま会場外へ。新木場の駅まで行こうとしたから、さすがの三四郎も焦ったという。リングに戻れば、コーナー最上段の三四郎をアリーナ席に設置されたテーブルに突き落としたり、花道に机を設置してひな壇の客席からダイブしたりと命知らずのファイト。ただ破天荒なだけでなく、驚異的な跳躍力と運動神経を持っていて、まさに“青い目の飯伏幸太”である。きっと本屋プロレスをやらせたら、柔軟なプロレス頭で嬉々としてユニークなムーブを繰り出すだろう。

「オメガと俺たちは切磋琢磨していけると思いますよ。あいつのジャパニーズ・インディーの知識と、そのイメージの広がりは凄い。本当にいいガイジンですよ。年内に必ずもう一度呼びます」と三四郎。

 オメガ本人も「私はROHにも参戦したし、遂にDDTにも上がることができた。飯伏は私のアイドルだ。DDT、高木サン、そしてファンが望めば、私はまた戻ってくる。なぜなら、ここが私の居場所だからだ」とDDTを気に入った様子。6日の飯伏とのハードコア変則ルールマッチ3本勝負(1本を路上、1本をリング上で取らなければ勝ちにならない=2-1で飯伏が勝利)も観たかった!

 さて、ビヤガーデン・プロレスだが、私は今回が初体験。客席のアリーナ部分にテーブルを置いて、ビールを飲み、おつまみを食べながら観戦できる。2回の休憩時間があって、その間に飲み物や食べ物を買うことができ、試合を終えたレスラーもフード・ブースに来るからファンとレスラーのコミュニケーションもある。とても雰囲気のいい、居心地のいい空間だった。大会としては月曜から金曜までプロデュースするレスラーを変えて、それぞれ趣向を凝らしたもの。この最終日以外は観ていないので書きようがないが、以下のように三四郎は総括してくれた。

「みんな、次から次へとよく考えますよ。1週間、ずっと大喜利が続いているような状態で、ちょっとでもテンションが下がると、お客さんに伝わってしまいますから、みんな力が入りますよ。ウチはプロレス頭だけは絶対にどこにも負けていないと思います」

 来年は頑張って1週間通ってみようか!

投稿者 maikai : 11:34 | コメント (1)

2008年08月10日

これがDGの心意気!

 昨日のドラゴンゲート後楽園大会は超満員。観客動員数は主催者発表で2250人だったが、並べられたイスの数は半端ではなかったし、ここ最近ではこんなに入った後楽園ホールは見たことがない。

 そんな大盛り上がりの状態でアクシデントが起こった。神田裕之&Gammaと超神龍&シーサーBOYの第1試合の最中にリングが壊れてしまったのだ。試合のスタートから、やたらとリングが跳ね、大きな音がするので変だなと思っていたら、超神龍が大きくジャンプしたところで1本の鉄柱が大きく曲がってロープが緩み、さらにキャンバスがボコッとへこんでしまった。ロープに飛んだ神田はへこんだキャンバスで右足を取られて負傷。それでも試合は最後まで続けられた。神田いわく「メキシコでロープがちぎれるとかはあったけど、あんな風にキャンバスがぶっ壊れたのは初めて」とのこと。

 問題はその後だ。試合後に八木本部長が斜めになった鉄柱を直そうとエプロンに上がって鉄柱を思い切り蹴ったところ、エプロン部分が陥没したのである。調べてみたら、鉄骨の溶接部分がボッキリと折れてしまったのだ。実はこのリング、土井&吉野がアメリカで発注したもので、この日が初めての使用だった。

 これでリングは完全に使えなくなった。さあ、どうする? 場内がざわめく中、欠場中のCIMAが駆け込んできた。そしてタイフーン、WORLD-1、戸澤塾の面々がユニットを越えて集結してリングの撤収作業。さらにノーリングでの試合決行を岡村社長が発表。90年9月20日にFMWが奈良の橿原体育館で台風のためにリングが到着せずに体育用のマットだけを敷いて試合を強行したことがあったが、同じような状況になったわけだ。
 
 選手みんなでマットを敷き、その上に板を敷き、リング用のスポンジを敷いて、その上からキャンバスを被せてガムテープで固定。構造上は普通のリングとほとんど変わりがないが、フロアに固定されているから弾まずに衝撃が逃げない。これは過酷なリングだ。ロープがない、コーナーもない、そして受け身が取れないような硬いリングで一体どんな試合をするのか?

 ここからが選手の技量と心意気の見せつけてくれた。リング作りをやっていた戸澤はそのまますぐにマグニチュード岸和田との一騎打ちを迎えたが、戸惑いを見せずに気迫のファイト。これがお客さんの心を掴んだ。フィッシャーマンズ・バスターで叩きつけられると、衝撃が逃げないからドスッと鈍い音。ラリアットを食えば、後頭部をマットに打ちつけて、これまたゴツンと鈍い音が響く。最後は岸和田の逆片エビに敗れたが、戸澤は最後まで腰が引けることなく精一杯の戦いをやってくれた。

 その後に続いた選手も燃えた。堀口VSアンソニーVS忍の3WAYマッチでは、アイスリボンなどでマット・プロレスを経験している忍が持ち味を発揮。勝利をものにして「俺はこういうリングに慣れているんだよ」とアピール。望月&フジイとヤング・バックスのタッグ・リーグ公式戦はヤング・バックスが逆転勝利をモノにしたが、望月&フジイはリングと場外の段差がないことを利用して会場全体を使う戦いで盛り上げてくれた。ちなみにヤング・バックスは「アメリカのリングは駄目だ。申し訳ないことをした」と、何の責任もないのにドラゴンゲートの関係者に謝っていたという。

 休憩を挟んで行われた鷹木&キッドVSハルク&谷嵜、リョウスカVS新井&岩佐、土井吉VSサイバー&YAMATOのタッグ・リーグ公式戦3試合はそれぞれのチームが作戦を立てる時間があったためか、ノーリングの不自由さを感じさせない試合を展開。ロープがない分は花道から助走をつけて走って補ったり、イスや机を使って立体的な技を生み出したりと、ドラゴンゲートの選手ならではの臨機応変さ、センスが光った。

 そして何よりも凄かったのが、技の出し惜しみをしないで平気で投げ技をバンバンやったこと。ボディスラム1発、ショルダースルー1発が必殺技になり得る緊張感の中で次第にジャーマンやバックドロップまで爆発し、客席からは「投げ技はもうやめてくれ!」という声も。

 メインの土井吉とサイバー&YAMATOは時間切れギリギリの19分12秒という大勝負。今回のリングを発注した土井吉は、まるでファンに詫びるかのようにサイバーのパワフルな攻撃を食らってバンバン受け身を取りまくった。最後はサイバーのランニング・サイバーボムが吉野に炸裂。仕掛けも仕掛けたり、受けも受けたりだ。

 ある意味、この日の後楽園のお客さんは貴重なものが観られたと思う。極限状況の中、ドラゴンゲートのレスラーたちの隠された技量、プロ根性を観ることができたし、リングの重要性もわかったと思う。昔の整備されていないリングではボディスラム、ブレーンバスター1発でも勝負が決まるのも納得である。ただ、貴重なものが観られたといっても、それは結果論だし、中には満足していないお客さんいるだろう。だからこそ試合後にレスラーたちが自発的にお客さんを見送った姿勢には感心させられた。

「お客さんの温かさに救われました。そして、あんな硬いところで選手がよくやってくれました。今のところ大きな怪我の報告がないのでホッとしています。ウチの選手は何か起こっても、自分が何をするべきかを考えてすぐに行動してくれる。今までもそうして窮地を乗り切ってきました。もともと、あり得ないところから始まっている団体ですからね。今日はお客さんに温かい気持ちをいただき、選手たちにもいいものを見せてもらいました」と岡村社長。

 この後楽園大会はお客さんの気持ちとドラゴンゲートの選手&フロントの団結力、選手のプロ意識&力量が生んだ奇跡の大会だったと思う。

 

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2008年08月09日

Gスピリッツ第8号のDVD

 今週は夏バテか、体調不良でダウン。週末になってようやく調子が上向いてきたので、今日は後楽園ホールのドラゴンゲートに行こうと思う。

 ということで、ダイアリーに書く材料はあまりないので、PRをかねて今日は8月20日に発売されるGスピリッツ第8号のDVDについて。

 DVD製作には関わっていないので、私も観るのは本が完成してからということになる。で、今回はみちのく特集。それも東京初のビッグマッチとなった94年4月29日の大田区体育館大会と、同年10月30日の岩手におけるサスケVS大仁田のノーロープ有刺鉄線電流地雷爆破ダブルヘル時限爆弾デスマッチ(当時の大仁田は、これでもかというぐらい様々な要素をトッピングしたデスマッチ名が好きだった)というから、これは私も純粋に観たい!

 時代背景としては、93年3月の旗揚げから約1年の頃。東北6県を対象にスタートしたみちのくプロレスは、東京のファンにとって多くの想像をかきたてる魅力的な団体だった。「東北でしか観られない」となれば、観たくなるのが人情というもの。そんな東京のファンの期待に応えて94年2月に後楽園ホールに初進出、4月16日の両国国技館における『第1回スーパーJカップ』では“東北の英雄”となったサスケが準優勝(優勝はワイルド・ペガサス=クリス・ベノワ)、またTAKAみちのくの宇宙人プランチャは、新日本の現場監督の長州力も「人間がやることかよ!」と驚いたほどのインパクトを残し、みちのくは一躍注目の団体となった。

 大田区大会はみちのくの名前を世に広めた『第1回スーパーJカップ』の13日後に行われたビッグマッチ。今回のDVDに収録されているサスケVS新崎人生はそのメインだ。当時の人生はデルフィン軍団に所属するルード。手を合わせてのケブラーダ…オガミラーダを爆発させる。人生はその後、5月のWWFマニア・ツアー参加を経て、ハクシー(白使)としてWWF入り。メジャーリーガーになるのだ。

 そして同じく収録されている大仁田VSサスケのデスマッチは伝説の一戦。サスケが背中、臀部、右の肩甲骨を裂傷して救急車で運ばれるという壮絶な試合である。同じく収録されているSATO、テリー・ボーイ、獅龍の平成海援隊(海援隊DXの前身)と人生、TAKA、浪花も興味深い試合。当時のみちのくの中心はサスケ率いる正規軍とルードのデルフィン軍団の抗争だったが、そうした現状に満足していなかったSATO(ディック東郷)、テリー・ボーイ(MEN’Sテイオー)、獅龍が平成海援隊を結成したのはこの年の8月のことだった。若々しい海援隊のファイトは注目に値する。

 どう? 観たくなりました? 8月20日の発売日をお忘れなく!

投稿者 maikai : 14:56 | コメント (0)

2008年08月06日

復活!JBエンジェルス

 3日前の話になってしまうが、3日昼の後楽園ホールで行われたデイリースポーツ創刊60周年記念大会『サマー・ドリーム2008』のことを書かないわけにはいかない。あの伝説のタッグチーム、山崎五紀と立野記代のJBエンジェルスが復活、井上京子&井上貴子のW井上と10分1本勝負ながら激突したのだ。

 JBエンジェルスは女子プロ初のメジャー・リーガー。87年6月に渡米してWWFを6週間サーキット、40試合に出場したが、当時のアメリカの女子プロにはJBのような立体的なファイトをする選手がいなかったために人気爆発、夏のタッグ・リーグ出場のために一度帰国後、同年10月に再びWWFのサーキットに入って11月26日のオハイオ州クリーブランドにおけるビッグショー『サバイバー・シリーズ』のウーマンズ・サバイバー・シリーズにベルベット・マッキンタイヤー、ロックン・ロビンと共にファビュラス・ムーラ軍として参加、シェリー・マーテル、グラマー・ガールズ(レイ・ラニ・カイ&ジュディ・マーチン)、ドン・マリー、ドナ・クリスチャネロ組と対戦して、立野がマーチンをフォールする快挙をやってのけた。この一戦でJBはWWF女子のトップに躍り出たのである。そして翌88年1月5日にはカナダ・オンタリオ州ハミルトンでグラマー・ガールズを破ってWWF世界女子タッグ王座を奪取。しかも135日間もベルトを守ったのだから凄い。

 その当時、私は週刊ゴングの全日本プロレス担当記者で、しかも天龍同盟全盛時代だったから、そちらの取材で精一杯。JBのファイトはテレビでチラッと観た程度だった。

 後年になって記代、五紀と仲良くなり、「あのホーガンが“君たちのおかげで今日も客がヒートしたよ”と握手してくれたの」「WWFのアイスクリームのコマーシャルに出たよ」「上に行くにつれてギャラがドンドン上がって、選手や関係者がリスペクトしてくれて。これがプロレス・ビジネスなんだと思った」などの話を聞き、ちゃんと観ておけばよかったとつくづく思ったものだ。

 それだけに今回は特別のチャンス。しかも本来であれば活躍した時期が違うために絶対にあり得ないW井上との対戦。これは観ないわけにはいかない。私と同じ思いだったのか、アメプロの第一人者である斎藤文彦氏も会場に顔を見せ、並んで観戦となった。

 試合は、実際にはエキジビション的なものになってしまったが、五紀のブランクを感じさせない正面飛びドロップキック、ミサイルキック、今の選手はほとんど使わない形のフライング・ヘッドシザースを見ることができただけでもOK! 3児の母になったにもかかわらず、お腹を露出する水着を着るプロ意識には脱帽。これは自信がなければできない。そして現役時代と変わらぬ凛としたオーラがあった。

「家の近くにリングがないんで、ジムで有酸素運動をやっていました。子供を3人も産んでいるから2キロしか落ちなかったけど(苦笑)。オファーを受けた以上はプロに戻ったわけだからプロに徹しましたけど、本当にこの夏で終わり。好きだけでできる時代じゃないので」と五紀。WWF時代に培われたプロフェッショナル意識を今も持ち続けているのだ。


 

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2008年08月05日

将斗の引き出し

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 昨日のサムライTV『S-ARENA』には、火祭り3連覇を成し遂げた田中将斗がゲストとして来てくれた。番組では元気一杯だったものの、実は体はボロボロ。真壁との優勝戦でエプロンから場外の机にアバランシュ・ホールドで叩きつけられた際に腰をフロアに強打。一夜明けたら歩くのもままならない状態になっていたらしい。

 話していて感じたのは、3連覇のバックボーンになったのは経験、引き出しの多さだったということ。Bブロックの優勝戦進出者決定戦は中西、大森との3WAYマッチだったが、中西と大森が3WAYマッチの戦い方を知らなかったのに対して、将斗はECWなどで体験済み。優勝戦の真壁戦はハードコアマッチの様相を呈したが、これは完全に将斗のフィールドだった。

 FMWでのデスマッチ、エンターテインメント路線、ECWでのハードコア、王道に触れた全日本参戦時代…田中将斗は15年のキャリアの中で様々な経験をし、自分の引き出しにいろんなものを詰め込んできた。それが今、開花しているのだ。

 体はボロボロでも休みはなし。明日は後楽園ホールでXWF旗揚げ戦に出場する。XWFでは金村キンタロー、黒田哲広とインディペンデント・ハードコア・ブラザースなるユニットを結成する田中将斗。その引き出しにはまだまだ詰め込むものがあるようだ。

投稿者 maikai : 11:14 | コメント (0)

2008年08月04日

チャレンジし続ける常勝チャンピオン

 かつて「常勝チャンピオンはいない」と言ったのは前田日明である。紙一重の勝負の世界で常に勝つ人間がいるわけがないということだ。

 だが、常勝チャンピオンはひとつの理想でもある。頂点がコロコロと変わったら戦いの軸がブレるし、価値観も生まれない。日本のプロレス界は力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木といった常勝チャンピオン、絶対エースの存在によって繁栄してきたのだ。

 そんな絶対的な存在が不在な昨今、田中将斗が火祭り3連覇をやってのけたのは偉業と言っていいのでないか。昨年5月27日の後楽園ホールにおける復帰戦では佐々木義人に敗れたものの、以後は火祭り優勝、天下一ジュニア優勝を成し遂げ、ゼロワンMAXを引っ張ってきた。昨年7月3日に大分で大谷と組んで高山善廣&佐藤耕平と戦って耕平に敗れた後は、今回の火祭りの8・2岐阜における大森との公式戦までフォールを許していないのだから凄い。チャンピオンは、エースは、大一番だけ勝てばいいというものではない。常に強い存在でなければならないのである。

 田中を支えているのは貪欲さ、モチベーションの高さ。昨日、3連覇を果たした後、こう言っていた。

「火祭りは年々グレードアップしているから優勝するのは難しくなっている。でも、こうして刀(火祭り刀)を持ったんだから、また1年、ゼロワンMAXを引っ張っていく。何かハッパかけられてんのかもしれんね。大森は公式戦で俺に勝ったんだから、責任は大きいはず。ここから何を見せてくれるのか? あと、火祭りに出たメンバー…パートナーの大谷、真壁、中西…G1で頑張ってこいよと言いたい。火祭りに出たメンバーの気持ちを背負って出てほしい。もし、火祭りのメンバーが優勝したら、火祭り覇者の俺は戦いを挑むよ!」

 田中将斗は地位に胡坐をかいているチャンピオンでない。常に新たな材料、テーマを見つけ出し、それに向かってチャレンジするチャンピオンなのだ。

投稿者 maikai : 12:50 | コメント (0)

2008年08月02日

汐留街頭プロレス

 日本テレビが新橋駅前に設置した街頭テレビに人々が殺到、力道山の空手チョップに熱狂したのは54年前の1954年のこと。それを再現しようと、汐留日テレタワーB2ゼロスタ広場でノアが街頭プロレスをスタートさせたのは昨年だ。今年は昨日、1300人の観客を集めて行われた。入場無料で客席はなくオールスタンディング。普段はプロレスに興味がない人も惹きつけることができる企画である。

 第1試合では太田一平と対戦したデイビー・リチャーズがうまく客を煽り、第2試合の石森太二VS平柳玄藩は、石森の空中殺法、平柳の悪党殺法が交錯して大いに盛り上がった。

 そしてメインは、昨年はテレビで街頭プロレスを観ていた小橋建太が伊藤旭彦を従えて秋山準&青木篤志と激突。最後は青木が伊藤をアサルト・ポイントで押さえたが、小橋はチョップをフル回転、試合は実に27分46秒の長期戦となった。

 小橋は試合後にアナウンサーの「また、こういう機会があったら、出場してもらえますか?」という問いに「来年(リングに)立ちます!」と力強く宣言。小橋が置かれている状況を考えれば、この言葉は重い。

 7月23日のCT検査で癌の転移なしという診断結果が出ただけに小橋は前向き。8・23後楽園のツアー開幕前には8・14仙台、8・15皆瀬村がある。

「コンディションを良くするには練習しかないからね!」と、休日なしで突っ走る覚悟だ。そろそろツアー全戦参加も見えてきた小橋の夏は暑く、熱い!

投稿者 maikai : 12:04 | コメント (0)