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2008年06月18日

鈴木みのる20周年を観て

 昨日、午後5時過ぎに後楽園ホールに行ってチケット売り場を覗くと、立ち見券しか残っていなかった。昨日は鈴木みのるの20周年記念興行。常に「チケットを買って会場に足を運んでくれた人を満足させる」という姿勢でファイトし、話題を提供してきた鈴木みのるの積み重ねの結果である。

 控室は様々な団体のレスラー、関係者でゴッタ返していた。何やら打ち合わせをしている全日本の木原リングアナとパンクラスの宮田リングアナ。実は20年以上も前、宮田クンは全日本プロレスのフロントにいた。かつての全日本の先輩後輩が話している図は、その当時に週刊ゴングの全日本担当記者をやっていた私にとっては感慨深いものがあった。メカマミーとモーリス・スミスが廊下ですれ違う図というのも信じがたい光景。鈴木みのるはここ数年、「面白い!」と自分で感じた団体にはメジャー、インディーを問わずに上がってきた。そんなプロレスの幅広い活動を証明するメンバーが揃ったわけだ。

 試合もバラエティーに富んだものになった。第1試合のライガー&冨宅VS菊タロー&メカマミーは和田良寛レフェリーも含めてリング上の全員がライガー、第4試合のバトルロイヤルにはマッスル坂井、男色ディーノ、ブラザー・ヤッシー、女子の風香、果ては蝶野正洋(高木三四郎)、ジャンボ鶴田(素顔の菊タロー)、前田日明(荒谷望誉=ジョニー・ダンのコスチュームをアレンジし、タレ目にするためセロテープで変装)というニセ者まで登場。最後はスローモーション&映像の“マッスルの世界”まで飛び出した。

 そのお笑いバトルロイヤルの中では内藤哲也(新日本)、真田聖也(全日本)、太田一平(ノア)、KUSHIDA(ハッスル)という4団体の若手が対戦するという局面が生まれた。またセミの丸藤&東京愚連隊VSサスケ、TAKA、カズ・ハヤシでは、現時点では実現しないであろうカズVS丸藤の攻防がファンを唸らせた。こうした対決をサラリとやれる環境を作れたのは鈴木の人脈だ。第2試合の中嶋VS佐藤光留は、プロレスに真摯に取り組もうという佐藤の姿勢、中嶋のプロレスラーとしての強さと懐の深さが垣間見れた好試合だった。

 さて、主役のみのるである。まず第3試合でモーリス・スミスとエキシビションマッチで14年ぶりの激突。みのるは14年前と同じく白のタイツに白のレガース。残り1分でスミスを怒らせようと挑発に出たのはみのるらしかったが、きっとモーリスはみのるにとって初心に帰らせてくれる選手なのだろう。試合終了後の感慨深げな表情が印象的だった。

 メインの高山戦は大勝負だった。高山にとっても帝王復活を証明する大事な一戦だ。この試合は流れるような攻防は一切なく、ゴツゴツした緊張感のあるものだった。お互いに一歩も退かずにゲンコツで殴り合う、キックはどこに入るかわからない。そして足や腕を締め上げ合う。2人は「どうだ、俺の方が強いんだよ!」と言わんばかりに潰し合った。最近、猪木や佐山が「今のプロレスには闘いがない」と言うが、このみのると高山の試合は確かに闘いだった。

「プロレスにはいろんな要素がある」と、基本的にはどんなスタイルも呑み込んでいるみのるだが、やはり、この高山戦のようなプロレスが一番好きなのだろう。その意味では、やはりみのるは新日本ストロング・スタイルの遺伝子を持ったレスラーだと改めて確認できた。

「超一流同士はグーとグーで殴り合うだけで会話できるんだよ。プロレスは闘いだ。殴り合いだ。体が痺れているし、痛かったあ! でも、面白かった!」
 と鈴木みのる。若い頃は自分の思ったままに行動し、反発し、そうした中で挫折も味わい、再びプロレスの素晴らしさを感じて今がある。気付いてみたら20年。きっと、みのるはこれからも己に正直に、真摯にプロレスと向き合っていくことだろう。まだ、ぶっ飛ばしたい奴、ムカつく奴、闘ったことのない奴がたくさんいるのだから。

投稿者 maikai : 2008年06月18日 13:24

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